「尖閣諸島を買う」石原発言を聞いて

takase222012-04-17

会社近くの蕎麦屋の黒塀にシャガが咲いている。
これ、学名がIris Japonica つまり「日本のアイリス(アヤメ)」という意味なのだが、本来はチャイナ大陸から帰化した植物。東京都の準絶滅危惧種に指定されていると知って驚いた。うちの近くの公園にもたくさん咲いているし、どこにでもあると思っていたのだが。
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きょうの朝日朝刊「ひと」の欄に松田梨子さん(13)が載っていた。
《「万葉こども賞コンクール」の作文の部で最優秀賞に。山部赤人(やまべのあかひと)の〈春の野にすみれ積みにと来(こ)しわれそ野をなつかしみ一夜(ひとよ)寝にける〉の歌に、宮廷歌人の自由へのせつない思いを読み取り、歌とは「自分の心の声を素直に聞くこと」ととらえた》
2年前に投稿をはじめ、《毎回約2500首のうちから約40首しか選ばれない朝日歌壇で、姉は49回入選、妹は50回と切磋琢磨している》
へえ、朝日歌壇は60倍の狭き門なのか。かつて横田めぐみさんを詠んだ早紀江さんの歌が何首も入選していたが、すごいことだったのだな。
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20080813
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20091115
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石原都知事アメリカで「尖閣諸島を買う」発言をやって話題になっている。今回の石原発言は、政府がなすべきことをしていないことをはっきりさせ、国民には、尖閣諸島とはどういうところかを広く知らしめた。
大正島(0・06平方キロ)は国有地。魚釣島(3・82平方キロ)、北小島(0・31平方キロ)、南小島(0・40平方キロ)、久場島(0・91平方キロ)の4島は民有地だが、安定的な維持・管理を図るなどとして、国が賃借している。国が支払う年間賃料(2010年度)は、魚釣島が約2110万円、北小島が約150万円、南小島が約190万円。久場島は所有者の意向で未公表。》(読売)
尖閣諸島には日本人が昔から住み、一時は工場などもあって三百人近い人が住んでいて、今も地主さんがいる」ことを初めて知った国民は多いだろう。
あわてて藤村官房長官が「必要なら」国有化も「十分ある」と述べたが、「必要なら」と他人まかせ。これまでも、政府は「寝た子を起こすな」という姿勢だったが、譲れば収まるというのは反対で、むしろ紛争を激化させるのである。
私は、北方領土をテレビで初めて取材して外務省から大目玉を食らったことがあるほか、竹島尖閣についても番組を作ってきた。http://d.hatena.ne.jp/takase22/20101007
国境などでいがみ合い殺しあうことのない世界を築かなくてはならないし、それは必ず可能だと思う。しかし、現段階では、一見矛盾するようだが、主権をしっかり守ることが平和への道なのである。これはどの問題にも言えるのだが、目指すべき高み(レベル)と今の到達点とは、関連させるとともに、きちんと区別することが重要なのだ。
この点で、右翼と左翼をばっさりと切ると、右翼は人類は将来も争い続けると信じいつまでも低いレベルにとどまるのに対して、左翼は将来めざすべき高みを現在のレベルに直に当てはめようとする。
前者のもとでは、紛争の種が常に生み出され、後者の自己満足は破局を招きかねない。
高邁な理想を持つ平和主義者が、路上で包丁を持ったごろつきに遭遇したら「自分のレベル」ではなく「ごろつきのレベル」で対応し、怖くてもその辺の棒か何かでもって物理的に「制圧」して警察につきだすべきなのである。ちょっと極端な例えだけれど。
いつか領土問題については、このブログでシリーズで書こうと思う。