大変動の予感

takase222009-07-21

ついに衆議院解散。自民党は下野したほうがいいと思う私だが、こんな、どうしようもない形で解散まで来た自民党の体たらくを見るのは、つらいものがある。「亡国」という単語が頭に浮かんでくる。衆議院での「万歳」を見るとなおさらだ。
それにしても、数年前、小泉首相がヒーロー扱いされ、小泉改革なるものがもてはやされたのがウソのようだ。自民党が負けそうなのは、漢字が読めないとか、閣僚が外国の会見で酔っ払ったなどの事件が麻生政権のイメージを悪くしたからではない。こういう小さな話ではなく、小泉改革自民党が日本をダメにしたという確信が世論の底流にあるからだと思う。マスコミも論調ががらりと変わっている。おごれる者は久しからずという言葉があるが、十年、二十年かけての変化ではなく、ここ2年の急変だ。変化のスピードが異様に速くなっている。これは大きな変動が確かに近づいているようだ。
一方、民主党が第一党になるのは間違いないが、私は鳩山氏は首相にはふさわしくないと思う。立ち居振る舞いや声にリーダーとしての品格がないし、確固とした政治的信条もなさそうだ。それに献金問題の対応には誠実さがない。以下のように身内から批判を受けるくらいだ。
自民党鳩山邦夫総務相は18日、三重県鈴鹿市で講演し、兄の鳩山由紀夫民主党代表の虚偽献金問題について「(兄は)黒いハトと言われる理由がある。うそで固められた政治資金収支報告書を作っておきながら、秘書がやったと言って責任転嫁する。兄と秘書は仲が良くて一体で、知らないというのは通用しない」と述べた。鳩山氏は津市での講演でも「黒いハトは死んだ人から政治献金をもらう器用さを持ってる。本当はもっと(実態を)知っているが、兄弟愛が少し残っているのでこれ以上は言えない」と語った。》(時事)
どの党も何かというと官僚批判だが、悪いのは「官僚」ということにするのは、政治家が責任を逃れる一番楽な道だ。いくら批判しても、官僚は反論してこない。世の中が不景気になるとさらに官僚、公務員たたきが拍手喝采されることになる。これが、すでに先進国のなかで人口比の公務員数が最低の日本で、公務サービスのいっそうの崩壊につながらないといいのだが。
東京11区(板橋区)から有田芳生さんが立候補している。http://www.web-arita.com/index.html
公認は新党日本。ただ、この選挙区に民主は候補を出さず有田さんを推薦する。自民は副幹事長の下村博文氏だが、今の反自民ムードからすると有田さんは非常に有望だ。彼は当選したら拉致問題にも熱心に取り組むはずだ。期待している。