逃げ惑う人々への無差別に近い砲爆撃はもちろん、病院などの医療施設への攻撃で患者や医療関係者を殺す「軍事作戦」はもう常軌を逸している。
「イスラエル軍に3日間にわたり占拠された末に、多数の民間人が一斉退避したパレスチナ自治区ガザ地区最大のシファ病院。現地調査に入った世界保健機関(WHO)は院内の様子を「死の領域」と表現した。民間人に危害が及ばないようにしているとするイスラエル軍の主張とは、異なる実態が浮かび上がった。」(朝日新聞20日)
CNNによれば「イスラエル軍が突入したパレスチナ自治区ガザ地区で最大規模のシファ病院は17日、集中治療室(ICU)に収容されていた患者の大半が死去したと報告した」という。
水も電気も薬も断たれれば、銃で撃たれなくても重病人は次々に死ぬ。これは意図的な大量殺戮である。
世界中でイスラエルへの非難が沸き起こるなか、欧米の主要国はイスラエル支持で孤立していくだろう。これは今後の国際政治のバランスを変えるきっかけになるかもしれない。
日本はどうする。
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11月15日は横田めぐみさんが拉致されて46年の日だった。
23日、早紀江さん(87)と曽我ひとみさん(64)が東京都内の集会で対談した。めぐみさんの思い出を語り合い、日朝首脳会談の早期実現や拉致問題解決に向けた国民の協力を求めた。
めぐみさんと曽我ひとみさんは拉致されたあと、北朝鮮で一緒に過ごしたことがある。ひとみさんは、めぐみさんから、日本で早紀江さんと一緒に買った赤いかばんをプレゼントされた。早紀江さんは「大人っぽい色を薦めたけど、めぐみちゃんが『事故があったときに赤い方が目立つ』と選んだ」と振り返った。
ひとみさんは、「(めぐみさんは)『お母さん、ずっと元気でいて』と言っていると思う」と語った。
早紀江さんは、めぐみさんが拉致されて46年がたったことに触れ「何も見えないし何も動かない。かすんでいってしまうような状況が続いている」と話した。そして、改めて「日本政府はぜひ、何らかの形で(北朝鮮側と)接触して取り戻してほしい」と訴えた。(以上、毎日、日経、東京各紙より)
早紀江さんの最近の姿は、痛々しくて見るのがつらい。
政府は早紀江さんに「何も動かない」と嘆かせた状態をこれ以上放置するなといいたい。私はこれを繰り返し言い続けていく。
岸田内閣はまず、これまでの不作為を国民に謝罪し、田中実さん、金田龍光さんの消息を確認するために北朝鮮に接触することから始めてほしい。