東京は寒い!
1週間ほど番組の撮影で沖縄にいたので、羽田につくと寒さが身に沁みる。
先月27日、沖縄に行ったら気温23度で、体感は真夏。同行したカメラマンは暑がりで、ホテルの部屋では冷房を入れていた。
翌日、取材先を訪ねると、急にトラブルが起きて撮影は延期に。
東京に戻って緊急事態宣言でも出るともう沖縄には来れなくなるので、那覇市でそのまま待機することになった。
ホテルに戻って夕方のテレビニュースを観ていたら、翌28日に「第4次嘉手納爆音訴訟」が提訴されると報じている。騒音の程度、当事者の声、これまでの経緯、日米政府の対応など詳しく取り上げていた。
安眠できる夜がない。騒音が神経にさわってイライラする。子どもの心身に影響しないか心配になる、など地域住民の切実な声が次々に紹介される。
翌日の「沖縄タイムス」「琉球新報」とも一面トップで扱っている。
これは米軍嘉手納基地周辺8市町村の住民1万2049世帯の3万5566人が、米軍機の騒音で睡眠妨害や身体的被害などを受けているとして、夜間・早朝の飛行差し止めや損害賠償を国に求める訴訟だ。
今回は「第4次」で、これまで3回の判決はどいうなったかというと、過去に生じた損害の賠償は認めたものの、肝心の夜間・早朝の飛行差し止めについては、米軍機の運用は国が制限できる立場にないという「第三者行為論」で退けているという。
日米の騒音防止協定では、夜10時から朝6時までは飛行を制限することになっているが、昨年は月平均37.4回も騒音が発生したという。
うるま市での調査では、騒音は最大102デシベル。電車のガード下と同じくらいうるさいレベルだ。
この第4次訴訟の原告は、これまでの訴訟で賠償が認められてきた航空機の騒音基準「うるささ指数」(W値)が75以上の地域で生活する人が対象で、年齢は0歳から106歳まで。原告数は1次訴訟の40倍となり、全国の基地騒音訴訟で最も多いと記事は報じている。
原告数がここまで多くなったことについて、原告団準備会の新川秀清会長はこう言っている。
「痛めつけられた基地周辺の皆さんが『にじてぃにじららん(耐えようにも耐えられない)』と立ち上がってきた結果だ」
「復帰して50年、大きな期待は裏切られてしまったという感じすらある」
そうか。今年は沖縄の日本復帰50年の節目の年だった。
では、焦点の嘉手納に行かなくては・・・。
(つづく)