選挙をめぐるSNS投稿から

 岸田首相、初めての外遊でさっそく恥をかいた。

 COP26(国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議)でのこと。
 環境NGOの「気候行動ネットワーク」(CAN)は2日、温暖化対策に後ろ向きな国に贈る不名誉な賞「化石賞」に日本を選んだ。アジア地域への支援策として火力発電所を活用する考えを示したことが受賞理由だ。日本は「化石賞」の常連でCOPのたび、ほぼ毎回選ばれている。周回遅れだということを自覚しよう。

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日本はまた「化石賞」に

 COP開幕に合わせて、国連開発計画(UNDP)が、国連本部に現れた恐竜が気候変動問題で行動を起こすよう呼びかける動画を公開した。これがおもしろい。

 「(人類が)自ら絶滅するなんて愚かな行為だ」と語りかけ「恐竜の場合は隕石が原因だが、人類の言い訳は何だ?」と問いかける。そして「言い訳はやめて、変化を起こすために立ち上がれ」と訴えている。

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恐竜の演説(NHKより)


dontchooseextinction.com


 私も子どもたちに地球環境を話すときは、興味を引くために恐竜の絶滅から入ることが多い。恐竜は自分たちの行動とは関係ない隕石という外因で地球環境が激変して滅びるが、人間は自らの活動に由来する要因で地球を変えようとしている。

 What's your excuse?(君たちの言い訳は何?)・・恐竜の問いはまっとうだ。
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 選挙後のSNSで印象に残ったSNSより

 

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 先日、このブログでも書いたが、維新と公明は「握ってた」と明言。よく言うよ。

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  ぎゃくに共産党がいつものように各区で候補を立てていたら、目も当てられないことになった。冷静に見れば誰でもわかること。

 

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 共闘をしっかり組んでいた地域は、熱気のある一騎打ちになっている。

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 連合中央はどうしようもないとして、地域の労組から何とかできないものか。

 次は朝日新聞北野隆一編集委員によるちょっと気になったFBの投稿。

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朝日新聞北野隆一編集委員のFBより

 たしかに朝日の情勢分析は立憲・共産に厳しいものだったが、これに対して「朝日を解約する」などとツイートする野党支持者がいたという。北野氏は「SNSを見る限りでは、与党に厳しめの他社の予測を見て怒る与党支持者よりも、野党に厳しめの朝日の報道に怒る野党支持者のほうがめだっていたように見えました」とも書いている。

 この投稿に対して、同じ朝日新聞の石川智也記者が次のようにフォローしている。

 《暗然たる気になったのは、自分たちの望む結果ではなかったからといって、改竄だの操作だの「朝日は自公を側面支援するのか」「御用新聞に成り下がった」「恥をさらせ!」だのといった反応が、野党支持者の一部から溢れたことです。それなりに知性があると思われる人までもが「産経・読売ならわかるけどなぜ朝日が……」といった書き込みをしていました。やや中立的な「どういうつもりなんだろう」とか、擁護ともとれる「いや、逆に野党に奮起を促しているんだ」といった反応も、裏を返せば、陰謀論・被害妄想に囚われている点で変わりません。ここまでリテラシーが落ちているのか、と、ある意味でショックでした。》

 指摘しているのは「左」の狭量さだ。「敵」よりも「味方」の間で非難、攻撃しあう、負けを認めない、唯我独尊。これは私も感じていたことだった。

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共同の原田氏のTwitter投稿

 これからリベラルは、小異を捨てて大同につく統一戦線をどう作るかがためされる。違った毛色の人たちと大きく手を結んで敵を包囲していく太っ腹の政治力が求められよう。