迫撃砲で市民を虐殺するミャンマー国軍

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 陽光を浴びに、アヤメが柵から顔を出している。ちょっと小柄だし、花が咲くのが早いなと思ったら、スパニッシュ・アイリスという種類らしい。あでやかだ。

 きょうは東京地裁で裁判の傍聴。安田純平さんが旅券発給を拒否された件で、国を訴えている裁判だ。(https://takase.hatenablog.jp/entry/20201221を参照)
 あと1年くらいはかかりそうだ。
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 ミャンマー軍による弾圧はますます残虐さを増している。

 ヤンゴンの北にある古都バゴーで大量虐殺の参事が起きた。

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バゴー。土嚢を積んで抵抗する市民に国軍が攻撃した

 4月8日から9日にかけて、デモに参加していた市民の逃げ道を国軍が包囲し、対戦車用のロケット砲迫撃砲まで使って攻撃。ロケット砲は合計で7発使用されたとの未確認情報もある。

 結果、少なくとも80人以上が死亡し、200人以上が行方不明だという。明らかに「デモ鎮圧」ではなく一方的な「市民の虐殺」だ

 さらに「なぶり殺し」も。国軍がバゴー市内で捕まえた男性市民を裸にしたうえロープで縛り、バイクで引きずり回すという残虐な行為も目撃され、この男性はその後死亡が確認されたという。

 犠牲者や負傷者は市内の学校や仏教寺院に収容されたが、負傷者の手当てを国軍が拒否したため、治療もできなかったといわれている。
 9日夜から10日朝にかけて国軍が犠牲者の遺体と負傷者を収容して運び出したものの、どこへ運ばれたのか、負傷者はどうなったのかについては情報がなく、行方不明者の大半はこの時の負傷者とされ、その安否が気遣われる状況となっているという。

 地元のメディア「イラワディ」や米政府系放送局「ラジオ・フリー・アジア(RFA)」、オンラインメディア「ミャンマー・ナウ」などが11日に伝えたもの。

 3月27日の国国軍記念日には1日で100人以上が殺害されたが、この数字はミャンマー全土での犠牲者数だったが、今回のバゴー市の場合は1日に1都市で発生した犠牲者数としてはこれまでで最悪となるとみられている。(ニューズウィーク

 国軍の報道官は9日の記者会見で、「木が育つためには、雑草を除去しなければならない」と延べた。「雑草」となれば引っこ抜く手段に気を使う必要はない。さらに血なまぐさい事態が予想される。

 日本政府は、クーデターに抗議し、虐殺をやめるよう明確なメッセージを出すべきだ。そして国軍が牛耳る権力に、人道援助を含む一切の支援を断つと内外に宣言しなければならない。

 「われらは平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う」。
 憲法前文は、圧政と闘えと言っているのだ。

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ヤンゴンの中国大使館前で「恥を知れ!」と抗議する市民ら。このままだと、日本にも敵意が向けられるぞ

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 ここまでの酷い行いには治安機関の内部から離反者が出るのも当然だ。

 隣国インド北東部のミゾラム州には、市民への発砲など、国軍からの命令に従えないとの理由から、警察官らが次々に逃げ込み、4月上旬までに少なくとも3千人に上っているという。朝日新聞

 BBCは、国境を越えてインドに逃亡した警官10人以上を取材したという。
 《警官らは、一般市民を殺傷する事態を恐れ、国軍の命令を拒否して国外に逃げたと語った。
「デモ参加者を撃てと命令された。それはできないと言った」
 そう話したナイン氏(27)は、ミャンマービルマ)で9年間、警官として働いてきた(BBCは安全への配慮から警官らの名前を変えている)。
 BBCミャンマーで警官として働き、命令に従わなかった後、職を放棄して逃げたと話す20代の男女の一団に取材した。「軍に抗議している罪のない人たちを殺傷するのを強制されるのが怖かった」と、1人は話した。
「私たちは、選挙で発足した政府を軍が転覆したのは間違いだったと思っている」・・》(BBC

 公務員までもがCDM=Civil Disobedience Movement(市民不服従運動)に参加して政府機関の機能がマヒする事態になっているミャンマー。教科書風にいうと、権力内部の矛盾も大きくなっているはずだ。

 軍内部の反逆が起きても不思議ではないと思うのだが。