危機のなか学ぶべき自治体の先進対策

 コロナ感染者だが、8日は全国で7882人の感染が発表され、4日連続で過去最多。東京は2392人。
 9日は全国で7790人。東京は2268人と3日連続の2千人越え。
 しばらくは毎日怖い思いでニュースを観なければならないようだ。

 東京と3県に緊急事態宣言が出されて初めての週末。どうも繁華街の人出は大きく減ってはいないようだ。最初の緊急事態宣言発出時とは市民の危機感がかなり違う。心配だ。
 一方、大阪、兵庫、京都の3府県の知事が、緊急事態宣言の発出を検討するよう要請した。3府県では、医療体制のひっ迫の度合いが強まっているという。

 台湾・ベトナムシンガポールでは市中感染はほぼゼロに抑え込んでいる。
 そこまで日本も行くよう政府が思い切った施策を提起すべきだが、いま先進モデルとして学べるのは独自の取り組みをしている自治体だ。

 墨田区でのPCR検査奨励策はすでに紹介した。
 区内の高齢者・障害者施設の職員や入所者にPCR 検査を行った場合、2万円まで費用を助成するほか、一般市民にも費用助成をしている。

takase.hatenablog.jp

 墨田区保険所長の西塚至さんのツイッターはとても参考になる。
 墨田区保健所では、もともと10名の感染症対策職員を80名に増員してコロナ対応をしているが、そのうえで、つねに工夫し、施策を更新している様子がうかがえる。良いアイディアだなと思う対策が出ている。

twitter.com

 例えば、東京都はじめ多くの自治体では発熱外来がどこにあるかを公表していないが、墨田区は「診療・検査医療機関」を54施設指定し、医療機関名を区ホームページで順次公表している。

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公表するのが当然だと思うのだが、多くの自治体は非公表だ。

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大学病院が重症者を完治するまで置いておくのではなく、軽症化したら別の病院に移すことで「パンク」するのを防ごうというプラン

 また、新規陽性者が急増し、その日のうちに入院できず自宅療養を余儀なくされている。コロナは病状が急変する場合があるので、自分でチェックする仕組みを作っている。

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 こういう分かりやすい方針、計画の提示などは、自治体が互いに教訓を学び合って感染拡大を少しでも食い止めてほしい。