「安全」と言いたいための視察なり

今朝の朝日川柳より
オバマ氏に三期やらせてみたくなり (神奈川県 石井 彰)
 近年、ヒラリーの面相がどんどん悪くなって、権力欲むき出しの「ドヤ顔」には辟易させられるが、それでも、トランプが大統領になるのだけは勘弁してもらいたい。
 人格的に失格なのは当然として、日米関係はじめ、彼の言う政策はいわゆる「床屋談義」レベルにも及ばない支離滅裂なもの。
 例えば対シリア政策について、アサド政権とロシアを支援すると明言している。米国がロシアとともにアサド政権を支える事態など想像したくない。

「安全」と言いたいための視察なり (東京都 三神玲子)
 稲田朋美防衛相は8日、南スーダンの首都をわずか7時間視察して「(治安が)落ち着いていることを目で見ることができた」。安全だというためのアリバイ視察。実は、稲田氏が首都ジュバを視察した同じ8日、ジュバから100キロ離れた幹線道路を走っていたトラックが武装グループに襲撃され、乗っていた市民など21人が殺害されるという事件が起きている。


 11日の参院ではこんなやりとりが、
 7月には衝突事案もありましたし、緊張感を持って今後のことについては考えて検討して政府全体で判断をしてまいりたいと考えております」稲田朋美防衛大臣
 「衝突があったんですね、戦闘ではなかったんですねと聞いている」民進党 大野元裕参院議員)
 衝突であるという認識をいたしております稲田朋美防衛大臣
 稲田大臣、7月の武力衝突は「戦闘」ではなく「衝突」と繰り返し審議は中断。安倍総理が答弁に立ってこう言い放った。
 戦闘をどう定義づけるかということについては、国会などにおいても定義がないものでありますから、我々は衝突、いわば勢力と勢力がぶつかったという表現を使っているところでございます安倍晋三総理大臣)

 武装した勢力と武装した勢力が「衝突」したら「戦闘」じゃないのか?7月の「衝突」で270人も殺されていて、それでも「戦闘」ではないと?
 いま、国会でこんな言葉遊びをしている場合ではないのだが・・。

 TBSは、7月の実情をとらえた映像をニュースで流したが、なんと政府軍がNGOを襲って殺害、略奪し、NGOで働く外国人女性5人がレイプされたという。
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2888202.html
 政府軍に襲われたNGOが国連に「助けて」と要請して自衛隊が駆けつけたら、政府軍と戦うことになるのである。

 ところで、この防衛大臣、どうにかならないのか。国会での答弁のお粗末さには目を覆うものがあるうえ、潜水艦にハイヒールで乗り込むなど常識を疑う行為を次々とやってのけている。白紙領収書の問題もあるし。

領収書整理の我が手バカに見え 京都府 小山富太郎)
問題があるときに言う「問題ない」 (東京都 小野良明)

 亡国という言葉が目の前に浮かんできそうなご時世だ。