戦闘状態に決まっているでしょ

通勤の途中、違う道を通ると発見がある。

あるお宅の垣根に紫式部の実が・・・白からだんだん濃くなって、すっかり秋の色だ。
気がつくと、もう秋分もあさってまでだ。
夜の時間がどんどん長くなっていく。中秋の名月というのはこのころだったという。
初候の雷乃収声(かみなり、すなわちこえをおさむ)―夕立や雷が収まっていく―、次候の蟄虫坏戸(むし、かくれてとをふさぐ)―鳴いていた虫たちが巣篭りのために土に潜っていく―、をすぎて、いまは末候の水始涸(みず、はじめてかるる)―収穫で、田んぼから水が抜かれる時期。
資金繰りが厳しく、きょうもお金の算段で取引先と交渉していたが、夜、寝る前に外に出て一服しながら虫の声を聴くと心が落ち着く。
明日、山形から「もってのほか」(食用菊)が届く予定で、とても楽しみだ。
・・・・・・・・・・・
きのう、伊勢崎賢治さんから演奏会のお知らせがあって(彼はプロのジャズトランペット奏者でもある)、そこに書かれた文章が、こないだ私が紹介したよりも直截に彼の主張を伝えているので、紹介しよう。

戦闘状態に決まっているでしょ
内戦状態に決まっているでしょ
停戦が破れているに決まっているでしょ
PKO派遣後五原則は成り立っていないに決まっているでしょ。
じゃあ、今、自衛隊を撤退させろ、というのですか?
戦火で苦しむ無垢な住民を見放すのですか?
国連、そして世界の人権世論が、この人道的危機を前に、見放すな、と言っている最中に、自衛隊だけ撤退するのですか?
日本のPKO派遣五原則は、国連PKOが過去の”見放した”末招いた悲劇の教訓から立ち上がり1999年に”見放さない”と方針を大転換した時から、成り立っていないのです。
今、日本人が議論すべきは、自衛隊を撤退させるか否かではなく、自衛隊の代わりに”今”何をするか、です。これなしに、自衛隊は撤退できません。
交戦権が支配する戦場で、PKO自体も交戦する決定を既にしているのに、交戦権を持たずに送られている自衛隊員の無事と、交戦権違反を犯さないことを祈りながら。

憲法9条は、そもそも「交戦権」を認めていない。交戦するのが任務の現場に自衛隊を出すという、はじめからムチャクチャな派遣(それも民主党政権時代の)だったのだが、その原理的な違和に与野党とも(共産党も)気がついていなかったのである。しかし、「あ、じゃあ、やーめた」といま言うわけにはいかない。これは、護憲派改憲派をとわず、まさにオールジャパンに突きつけられている問題だと思う。(南スーダンの事態に自衛権を適用できないのはいうまでもない)。
・・・・・・・・・・・・・
先日、マインドフルネス瞑想について、ちょっと揶揄するような文章を書いたが、私はこのブームに非常に注目している。
いま、マインドフルネスの研究は、以前、瞑想につきまとっていたちょっとオタクで怪しげなイメージから完全に抜けだし、はっきりとメジャーな学問にまでなっている。
スタンフォード大学、カリフォルニア大学ロスアンジェルスルス校(UCLA)、マサチューセッツ大学などの著名大学では瞑想研究センターを作り、アメリカの国立衛生研究所(NIH)は、2012年以降、瞑想の研究に日本円で1000億円以上を補助金としてつぎこんでいる。最近の調査ではアメリカで9.4%、つまり2000万人の人が瞑想を実践しているという。
最新の科学で、瞑想がたんにストレスの軽減だけでなく、脳細胞の働きや質量そのものを変え、さらにがんを含む病気への抵抗力の強化といった身体の変化を引き起こすことことが次々と実証されてきたからだ。薬物と瞑想の併用はいま医療の最先端で採用されつつある。
しかし、アメリカという国は不思議だ。こうした突出した最先端が躍動するのもアメリカなら(ノーベル賞受賞者もダントツ)、いまだに白人警官が黒人を殺し、大統領候補にとんでもない人物が出てくるのもアメリカである。

私は、瞑想が、体や心に効果があるという以上に、これを人口の一定数が習慣にすれば、文明のあり方が変わる可能性さえあると思っている。
最新の瞑想研究については、おりにふれ、書いていこう。