えっ?ネムツィフ氏暗殺犯一味に常岡さんが・・

takase222015-03-04

風邪をひいてしまった。
いま年度替わりで、いろんな契約の更改などがあり、休めない。
はやく治さなくちゃ、と葛根湯、ビタミンCと大量の水を飲んで10時間以上寝たらだいぶ良くなった。
この冬は風邪なしで過ごせるかと思っていたのに残念。
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70年も海に沈んでいた戦艦「武蔵」発見のニュース。
シブヤン海水深約1000メートルで撮影した動画が公開された。
なつかしい。
小学生のころ、プラモデルで第二時大戦中の戦闘機や軍艦を作ったものだが、戦艦「武蔵」もその中にあった。姿の美しさは軍艦のなかでは一番だと思った。

「武蔵」は、「レイテ沖海戦」で米軍機の空襲により沈没した。
「大和」も「武蔵」も、その建造に膨大な人力と物資が費やされたにもかかわらず、軍事的には意味ある貢献をしないままに沈められた。

建造も極秘なら、沈没したことも秘密にされた。
「武蔵」は、全乗組員2399名中1376名の生存者がいたが、「武蔵」の沈没を知られることをおそれた海軍中枢部は、駆逐艦2隻に乗った彼らをマニラではなくコレヒドール島に送った。
「かれらはコレヒドールに上陸すると、素足で石だらけの道をのぼらされ、山腹の仮兵舎に収容された。海軍にとってかれらは、すでに人の眼から隔離しておきたい存在だった。武蔵乗組員という名は、かき消したかったのだ。かれらの所属はどこにもなかった。かれらは副長の名をとって加藤部隊という名を与えられ、さらにいくつかの集団に分けられた」
吉村昭戦艦武蔵新潮文庫P267)

レイテ沖海戦を生き延びた彼らだったが、うち420名は台湾に向かう輸送船が米軍の潜水艦の魚雷攻撃で轟沈。生存者は120名だった。
620名はそのままフィリピン現地に残され、マニラ防衛部隊と南西方面艦隊司令部に配属され、米軍を迎え撃った。
戦艦武蔵』は、もっとも悲惨だった集団の一つ、クラーク飛行場の作業員として使役に使われた320名の運命で終っている。
「武器を所持していないため突撃隊に編入させられ、棒つき円錐弾、ふとん爆弾等の俄かづくりの爆薬を手に敵戦車の下に飛びこんで玉砕。この地区での生存者は、佐藤益吉水兵長一名だけであった」。
武蔵については、またいずれ書く。
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ええっ!常岡浩介さん、ネムツォフ氏暗殺にからんでいた!?

あのロシアの日刊紙『イズベスチア』が、きょう載せた記事に、こんな仰天情報を載せている。
http://izvestia.ru/news/583616
ロシアの野党指導者でプーチン批判の急先鋒だったネムツォフ氏の暗殺を命じたのは、ウクライナ諜報機関であり、実行したのはチェチェン人の「ドゥダエフ部隊」という武装勢力だというシナリオを、捜査当局筋の情報として伝えている。

このチェチェン人部隊の「司令官の一人が、2001年にイスラム教に改宗した日本人ジャーナリスト、シャミール・ツネオカ・タナカ」だというのだ!
а командиром одной из рот — японский журналист Шамиль Цунеока Танака, который в 2001 году принял ислам.
「シャミール」は常岡さんのイスラム名。「タナカ」は、かつてチェチェン人独立派政府の閣僚が常岡さんのことを「シャミール・タナカ」と誤記したことがあり、それに引きずられたようだ。
『イズベスチア』はソ連時代は政府広報紙で、今もロシア政府の御用新聞だ。

暗殺犯が、ウクライナチェチェン抵抗勢力というプーチン政権の敵二つだとは、政権にとって実に好都合な筋書きだ。
これ自体、噴飯ものだが、その「犯人」グループの一人が常岡さんだとは・・・絶句。だいたい「司令官」にして「ジャーナリスト」とは、荒唐無稽な話である。
しかし、ここまで来ると、冗談ではすまされない。
日本人までがプーチン政権にとっての重要犯罪人として名指しされたのだ。常岡さんの身に危険が迫る可能性さえある。
外務省は邦人保護の観点から何らかの手を打つべきだ。

先日、戦場取材より政権批判の方が危ない場合があると書いたが、まさにそれを地で行く出来事である。
おお、こわい!