エボラ感染者が140万人に!

takase222014-09-26

秋の七草のひとつ、萩。
こないだ、かみさんに「秋の七草を言えるか」と聞かれて、四つしか言えなかったので、勉強のためのっけておこう。写真はどこかのサイトに出ていたもの。
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エボラ出血熱が感染爆発の様相を呈してきた。
先日は「世界はエボラ出血熱を封じ込める闘いに負けつつある」という「国境なき医師団」会長の見方を紹介したが、状況はさらに悪化しているようだ。http://d.hatena.ne.jp/takase22/20140903

WHOによる25日の発表では、感染者が6263人、死者は2917人に達している。
アメリカのCDC=疾病対策センターは、感染の広がりの速さが、20日間で患者数が倍になるペースで、実際の患者数はこの2.5倍に上ると推計。
この勢いが衰えなければ、患者数は来年1月に最大で140万に達する可能性があるとの予測を発表した。
この感染症の抑え込みが、世界全体の焦眉の課題になってきた。

オバマ政権はエボラ熱の急速な感染拡大を「安全保障上の最優先課題」と位置付け、米軍3000人の投入を含む総合的な対策を発表。19日には米軍の先遣調査隊が、米軍の司令拠点を予定するリベリアに入った。
さすが米国ははやい。

これに対して、日本は・・・
エボラ出血熱の犠牲者が1400人を超えた西アフリカ・リベリアのサーリーフ大統領が今月10日付で、安倍晋三首相に書簡を送り、感染者治療のため自衛隊などからなる緊急医療隊の派遣を要請したことが22日、分かった。共同通信が書簡のコピーを入手した。》(共同)
この間、日本は何も反応していない。
サーリーフ大統領とは、アフリカ初の女性大統領で、2011年のノーベル平和賞を受けた人だが、まさか首相あての書簡がほっぽらかしにされていたなど信じられないだろうな。

その日本もようやく重い腰を上げようとしている。
安倍首相が、国連の会合で演説し、支援を約束した。
《(略)国連の「エボラ・ハイレベル会合」は、エボラ出血熱の感染拡大を受けて開かれ、安倍総理大臣やアメリカのオバマ大統領など各国の首脳や閣僚が出席しました。
この中で安倍総理大臣は、「エボラ出血熱の猛威がリベリアシエラレオネギニアを容赦なく襲い、国の経済、安定を脅かしていることを深刻に懸念している。犠牲者の多くは看護に当たっている女性であることに心を引き裂かれる思いだ」と述べました。
そのうえで安倍総理大臣は、「何としてでもエボラ出血熱の流行に終止符を打たねばならない。日本としてもあたうかぎりのことをする決意だ」と述べました。
そして、エボラ出血熱の感染拡大防止に向けた追加支援として、国連などに対して新たに4000万ドル(日本円にしておよそ43億円余り)に相当する支援を行うとともに、およそ50万セットの個人防護服を供与する考えを示しました。
また、日本企業が開発したエボラ出血熱の治療に効果の見込める薬の提供や、日本人医療関係者の派遣を検討する考えを示しました。》
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140926/k10014885571000.html

安倍さんの演説には、いつも何か引っかかるものを感じる。
テーマとは無関係の異質な物が混じっている感じで素直に聴けないのだ。
「犠牲者の多くは看護に当たっている女性であることに心を引き裂かれる思いだ」という一節は、どうしても慰安婦問題を意識させる。

それはともかく、この約束をきちんとやってほしい。
演説に出てきた「日本企業が開発した薬」とは、富士フィルムグループの富山化学の「ファビピラビル」(製品名アビガン)だ。
きょう、富士フィルムが、すでに試験的に患者に投与されたと発表したばかりだ。http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140926/k10014907301000.html
この薬には世界が注目しており、富士フィルムの株価を引き上げる要因にもなっている。

世界が直面する難題に日本が先頭に立って貢献する姿を見たいものだ。