きのうは近所の畑でジャガイモを植える手伝いをする機会があった。
この畑は、探検家の関野吉晴さん(グレートネイチャーの)の映画『カレーライスを一から作る』の舞台になったという。
慣れない作業でみなさんの足手まといになりながらも、天気にも恵まれて2時間半ほど汗をかいてきた。
野外での畑仕事は「密閉された空間で密集する」のとは正反対で、新型コロナウイルス蔓延の中では推奨される活動かもしれない。
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新型コロナウイルスの感染拡大が世の中を激変させている。
アメリカやEU諸国が次々に「非常事態」を宣言。
フランスのマクロン大統領はテレビ演説で、17日正午(日本時間同日午後8時)から、食料品の買い物や通勤、医療機関の受診、運動を除いて外出を控えるよう指示し、違反者は処罰すると述べた。
各国で出入国の制限・禁止、飲食店の営業禁止や映画館などの閉鎖などの措置がとられ、人々の暮しへの影響は過去例を見ないほど深刻になってきた。
それは子どもにも及び、ユネスコによれば、56ヵ国で学校閉鎖を実施しているという。まさに異常事態。
経済活動の冷え込みが、今後、「世界恐慌」に近い破壊的な事態をもたらす可能性があり、心配だ。
「ダウ史上最大3000ドル急落」がきのうの朝日夕刊1面トップの見出し。(ダウというのは、アメリカの代表的な株価指数)
今朝の朝日川柳より
持たぬのに心を乱す株価安 (山形県 飯田武志)
心を乱されるだけでなく、経済の落ち込みは、フリーランスなど、社会的に弱い立場の人たちを直撃している。
今朝のテレ朝「モーニングショー」で、取材された写真家の梁丞佑(ヤン・スンウー)さんが追い詰められた暮しぶりを吐露していた。
3年前の土門拳賞を受賞した梁さんだが、写真だけでは食えず、テキ屋のバイトをしている。(近くの神社のお祭りで、うちの連れ合いが、梁さんの屋台のお好み焼きを食べたそうだ)
新型コロナの騒動で、写真展もできず、お祭りの自粛で屋台も出せず、暮しがなりたたなくなっているという。
私も先日まで資金繰りに四苦八苦していた零細企業のおやじだったからわかるが、体力のない会社は2~3ヶ月金が回らなくなればおしまいである。
想像を超える事態が待っているような怖い予感がする。
感染の早期抑え込みを祈るとともに、大規模な生活支援策を切に期待する。
《世界各地での新型コロナウイルスの感染拡大を受け、主要7カ国(G7)の首脳は16日深夜、テレビ会議システムを使い、約50分間、緊急協議を行った。(略)
今夏の東京五輪・パラリンピックについても議題となり、安倍首相は、「人類が新型コロナウイルスに打ち勝つ証しとして完全な形で実現することで支持を得た」と説明した。》(朝日新聞)
このテレビ会議とは、どんな光景なのだろうか。各国の首脳が執務室で自分以外の6人の首脳がうつる画面を見ながら話すのか。議長が発言者を指名して進行するのか。一度ライブで見てみたいものだ。
安倍首相、「わが国は、まさに、開催国として、適切に、かつ、丁寧に、事態を、処理して、まいります」などと、いつもながら無内容な演説をしたのじゃないのか。
「完全な形で」実現すると安倍首相は強がるが、どう見ても予定どおりに実施できないのは明らか。実施するかどうか、日本が決められる問題ではないし、今後、アフリカや中南米で感染が広がれば、各国選手の日本への移動もできなくなるだろう。
世界保健機関(WHO)は16日、中国を除く世界の新型コロナウイルスの感染者数と死者数が中国を上回ったと明らかにした。まさにパンデミックである。
WHOはこの事態を受けて、疑いのある患者全員を検査するよう各国に呼び掛けた。
《WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長は、スイス・ジュネーブでの記者会見で、「目隠しされたまま炎と闘うことはできない」と言明。WHOは各国に対し、「検査、検査、検査。疑いのある患者全員を検査するよう」勧告していると述べた。》(AFP)
とにかく検査しなさいと、まるで日本に向けたかのようなメッセージだ。
日本政府は、検査体制の簡素化と民間の検査ラボの活用などで、抜本的な検査推進の施策を。