強行採決は首相退席の後で

takase222013-11-26

通ってしまった。
国家機密を漏洩した公務員らに厳罰を科す「特定秘密保護法案」が今夜、衆院で、自民、公明両党とみんなの党の賛成多数で可決された。
きょうは、朝からテレビをつけっぱなし。
まず、午前、衆院国家安全保障特別委員会で強行採決された。
安倍晋三首相が出席し、3党と日本維新の会の計4党による修正案の審議を行った後、与党が質疑を打ち切る緊急動議を提出して採決を強行。民主党など野党の反対を押し切った。慎重審議を求めていた維新は委員会採決を退席した。》
強行採決は首相が出て行った直後だったのだが、これを的確に書いた記事がある。
《与党側は、この日の特別委の審議が全国にテレビ中継されていることを考慮。「首相がいる場で採決を強行する姿を国民に見せてはまずい」(自民党関係者)とみて、質疑を終えて首相が退席した後のタイミングで採決に踏み切った。民主党などは額賀福志郎特別委員長の席に詰め寄って抗議したが、額賀氏は審議を打ち切り、起立による採決を強行した。》(毎日新聞
卑怯だなあ。
採決を急ぐのは、国民に知らせる時間を与えたくないから、また、内容と意図に後ろ暗いものがあるからだろう。
このあと、修正案を衆院本会議へ緊急上程することが決まって、夜、さほどの混乱もなく衆院を通過した。
このままだと参院での可決も間違いないが、有権者からの反発で議員らが動揺し、なんとか廃案に持ち込むことに期待したい。
ただ、法案採択に対して、国民はあまり反応していない。街頭インタビューでも「よく知りません」という声が多かった。
きのう紹介した岡留氏が《見ざる、言わざる、聞かざるが一番いいという雰囲気になれば、国の活気すらなくなるでしょう》と言っているが、今でさえこんなにおとなしいのに・・・
一方、タイのバンコクでは、デモ隊が政府省庁を次々に占拠。まるでクーデターのようになっている。
バンコク 26日 ロイター]《-反政府デモが続くタイの首都バンコクでは26日、3000人近いデモ隊が内務省を包囲した。デモ隊は前日に外務、財務両省の建物を占拠しており、インラック首相の退陣を求めて圧力を強めている。
デモ隊は農業、観光、運輸の各省も包囲し、省内の従業員に建物から立ち去るよう指図した。》
これがいいとは言わないが、自分の考えを直接行動で訴える形が日本にはもっと必要だ。