ギボウシが咲くのを見かけるようになった。(写真はhttp://www.kanshin.com/keyword/972164から)
これを見ると、ウルイが食いたくなる。ぬるぬるとした食感のおひたしがうまい。
先日、菅首相のストレステスト発言があったが、菅氏の思惑や内閣の無統率の問題は別にして(ほんとは別にできないから大変なのだが)、ストレステスト自体は、すべての原発に課すべきものだ。
先月のIAEA閣僚会議では、ストレステストをすべての加盟国が実施するよう勧告する議長総括が出されている。
《国際原子力機関(IAEA)の原子力安全に関する閣僚会議は24日、分科会での討議結果をまとめた議長総括を発表して閉幕した。(略)
IAEAは今回の総括などに基づき、安全強化の行動計画を作成し9月の理事会・総会に提出する。
議長総括は「全ての加盟国が国際的に調和のとれた方法で安全調査(ストレステスト)を実施するよう勧告した」と明記。安全基準については「福島の教訓を基に、津波や地震などの複合災害に対応するようIAEAが見直す」とした。》(日経6月25日)
福島の事故の教訓をふまえての勧告なのだから、当の日本は真っ先にやるのが当然だ。このことだけは確認しておきたい。
きのうは、中学の同級会があった。一次会の夕方からの屋台船での宴会には、あいにく仕事で出られなかったが、二次会には合流できた。
かわい子ちゃんで知られたIさんに、卒業後初めて会って話をした。
「いま、ほんとに大変なのよ。子どもをプールに入れていいのかとか、いろいろあって」
えっ、お子さんそんなに小さいの。
「私の子どもじゃなくて、うちの学校の子どもたちよ」
Iさん、神奈川県の小学校の校長先生だという。
神奈川県でも、プールはじめ、さまざまな活動で、放射能は大丈夫かと親たちが心配している。Iさんの学校でも、ひんぱんにプールの水の放射能測定をするという。
こんな状況のなか、先日紹介した、キエフ市の全学童を、黒海沿岸に夏の4ヶ月疎開させたという情報はもっと知られていい。http://d.hatena.ne.jp/takase22/20110626
実際、関心は高く、私にメールや電話で、直接に問い合わせてくる人もいる。
疎開は、子どもを安心して遊ばせることができる上、子どもの体を「きれい」にする。汚染の少ない場所に転地すれば、3ヶ月ほどで体内の放射性物質は代謝されるからだ。
この学童疎開のことを話すと、「共産主義だからできた」という反応が返ってくることがある。しかし、実は、学童疎開が決まる事情には興味深いエピソードがあった。
ウクライナ共和国の指導部が学童疎開を決定するや、ソ連中央は強く反発した。
ソ連中央の見解は、「キエフ市の汚染状況は、子どもを含めた住民の健康に危険をもたらすものではない」というものだったからだ。その立場から、ウクライナ指導部の決定は「感情的な反応」だと批判されたのである。
そして、この対立は、91年のソ連解体、ウクライナ独立へとつながっていった。
(つづく)