ヒトラー暗殺計画とロシア

断捨離ができるのは今後もっと良い思い出が増える自信ある人 (東京都 上田結香)

 きょうの「朝日歌壇」。いつもの結香流に「あるある」と納得。

年配の詠み人の生死の歌が多い。

死にたしと言うておりしが癌をえてつくづく生きたしと言うて果てしと (オランダ モーレンカンプふゆこ)

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立憲民主党が、統一教会(通称)と接点をもった所属国会議員が14人いると発表

 14人の中に、26日に発足した新執行部の岡田克也幹事長安住淳国対委員長大串博志選対委員長の3人がいる。

 岡田氏は過去に『世界日報』に座談会記事が3回、安住氏は『世界日報』にインタビュー記事が掲載された。大串氏は地元の関連の会合に秘書が3回代理出席した他、祝電も打っていた。

 岡田氏は会見で「当時、世界日報と旧統一教会との関係は承知していなかった。特定の団体に偏った記述は見られなかったので、一般のメディアの一つと思った」と語っているが、これには驚いた。

 『世界日報』が「そのスジ」の新聞だということは、政治家であれば常識だと思うのだが。立憲はあの有田芳生さんが所属していた党だろう?こういうのを平和ボケじゃなくて何ボケっていうんだろう。政治家として緊張感が足りないと言わせてもらおう。

 もう一つ驚いたのが日テレの「24時間愛は地球を救う」に統一教会の信徒がボランティアスタッフとして参加していたとの暴露だ。

anonymous-post.mobi

 

 2022年8月25日、報道機関に「世界平和統一家庭連合広報部」が送ったものだ。

《前回の注意喚起文において、今後、当法人ないし友好団体等に関わってきた報道機関に対して、順次公開させていただく旨を申し上げましたが、以下、その一例をお伝えします。

 現在、民放の雄と言われる日本テレビが、同社ネットワークの総力を挙げて毎年取り組んでいる「24時間テレビ」ですが、当法人の女性信徒がボランティアスタッフとして7年間にもわたって関わり、番組ボランティアをまとめる中心的な立場で活躍していたことが分かりました。》として日本テレビ24時間テレビ」2014年番組テロップの写真を出した。

 これは関連団体ではなくモロの統一教会(名称変更の1年前)だ。

 さっそく「24時間テレビ」をやっているディレクターに尋ねてみると、若いプロデューサーだと統一教会を知らないからチェックもできなかったのではないか,という。

 コンプライアンスの強化を叫んでも、モノを知らないテレビマンが増えているのではザルになってしまう。

 統一教会は報道機関への脅しとしてこれを公開したのだろうが、ぜひどんどん公開してもらいたい。そしてその結果をメディアは総括してほしい。
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 ロシアのウクライナ侵攻。プーチンはまだまだやる気らしい。ロシアでは、制裁にもかかわらず、極端なモノ不足や物価の高騰も見られない。国民生活が目に見えて滞っている状況にはない。

 プーチンが自らこの戦争から手を引くことは当分考えられない。戦争をやめさせられるのは、プーチンを長期に権力につかせ、クリミア併合に喜んだロシア国民しかいない。

 だが、今のロシアは専制的な体制で、野党は沈黙させられ、メディアはがんじがらめに規制されている。ロシア国民が近い将来に選挙などの民主的手段でプーチンを引きずり下ろすのは考えにくい。
 
 NHKBSでヒトラー暗殺計画を紐解く番組があった。

 ヒトラーは熱狂的な支持を得て選挙で政権についた。そしてナチ党が権力を握ってからは、国会の承認なしでも政府が勝手に法律を制定できるようになり、民主的な政権交代は無理になった。

 ヒトラーユダヤ人虐待や東部戦線での民間人の虐殺、強引な戦争指揮による膨大なドイツ兵の犠牲などを憂うる人たちはヒトラーを排除しようとする。独裁者を倒すには暴力しかないと彼らは暗殺を企てた。分かっているだけで40件以上のヒトラー暗殺の計画があったという。

 興味深かったのは、ヘニング・フォン・トレスコウ国防軍首席作戦参謀(41)。

トレスコウ(NHKBSより)

 先祖代々軍人のエリートで優秀な将校だったというトレスコウは、ソ連を攻撃するヒトラーの強引で稚拙な作戦に不信感をもった。ソ連軍の猛反撃にも退却を認めず多くの兵士が絶望のなか犠牲になっていった。

 さらにドイツ占領地域では、ユダヤ人や抵抗勢力共産主義者と疑われたロシア人などを次々に虐殺。1000万人以上の民間人が殺されたとされる。

1千万人以上の民間人が殺されたという

ナチスは多くの民間人を殺りくしていった(NHKBSより)

 トレスコウは、これを止めるにはヒトラー排除しかないと決意する。

 彼は反ヒトラーの軍人グループを作り、総統専用機に時限爆弾を仕掛けたり、同志に自爆テロをさせようとしたが、いずれも失敗に終わる。

 トレスコウは、ドイツ人としての責任感を強く自覚していた。

 「行動に出るものがいたと世界と歴史に示すことが重要なのだ」(同志への手紙)

 「この残虐行為は百年経っても悪影響を残すだろう。その責めを負うべきはヒトラーだけでなく、むしろ君や私であり、君の子どもや私の子どもでもあり、通りを横切っているあの女性でもあり、あそこでボールを蹴っている若者でもある(トレスコウの言葉)

 ナチの蛮行は一般の市民も加担したドイツ人全体の責任だと考えていたのだ

 この番組を観ながら、ロシアではどうなんだろうと思わずにはいられなかった。

 私たちはロシア人に届くよう、粘り強くウクライナ侵攻をやめよと声を上げ続けていくしかない。それがさまざまな経路や機会によってロシア国民の「責任感」の琴線に触れ、行動につながっていくことを期待して。