きょうは、2020年(令和2年)2月22日。私の誕生日だ。
67歳になった。ここまで生きてこられたことはありがたい。すべてのことに感謝!
これからゆっくりしたいなと思う一方で、残された長くない時間を走りきりたいという焦る気持ちが同時にわいてくる。しかし、この二つは矛盾しないのかもしれない。今が考えどきか。
きょうは「玉川上水 46億年を歩く」のプレウォークに参加してきた。
これは玉川上水の自然を守る活動をしているアーティストのリー智子さんが立ちあげたプロジェクトだ。以下、ウエブサイトより―
《今年の夏に開催される東京ビエンナーレ2020に「玉川上水 46億年を歩く」というアートプロジェクトとして参加することになりました。これは玉川上水の全流域、羽村から江戸城までの46kmを地球の歴史46億年と見立て、一日かけて歩くプロジェクトです。》https://tamagawajosui46.jimdosite.com/
《私たち人間の感覚では、「億」という単位は感じにくいものです。この果てしない営みと変化を感じるために、きっかけとなる体験が必要だと考えました。そこで私たちが挑戦するのが、「地球史46億年=46kmとして時間を距離に変換する」という試みです。玉川上水の起点となる羽村取水堰から四谷大木戸までの43km、そこに江戸城までの3kmを足すと、なんとちょうど46kmになります。
ヒトの歴史は20万年ですが、ゴールからどのくらい手前と換算されるでしょうか?更に、社会構造が急激に変化した産業革命は300年前なので……驚きの結果となります。46kmという距離を生き物の歴史と照らし合わせることで、生物100万種が絶滅してゆくスピードをインパクトをもって体験することにもなります。
4月25日「玉川上水46億年を歩く」の当日は、玉川上水に架かるたくさんの橋を年代の目盛りとしながら、年表マップを手に46kmを1日かけて歩きます。ゴール手前にはヒトの歴史を表すアート作品を設置して、ヒト出現からの地球環境の変化も体感できるようにする予定です。》
そのプレウォークとして46キロを5分割してきょうはその4回目、三鷹駅から笹塚駅までのおよそ12キロを歩いた。
陽射しが暖かく、都心に向かって景色がどんどん変わっていくのを楽しんだ。
きょう歩く区間は、地球史でいえば今からざっと10億年前くらいの時期にあたる。
私は「サングラハ教育・心理研究所」(https://www.smgrh.gr.jp/)で、宇宙138億年史を勉強している。そのことを主催者のリーさんに言ったら、私がみんなに説明することになった。参加者25~26人の前でこんな話をした。
この時期より前の20億年前ごろに起きた、進化を劇的に促進した一つの重要な出来事がある。性が分化した生命体が現れたことだ。
それまで自己増殖していた生物が、オスとメスに分かれ、つながりあうことで命をつなぐ。すると、互いの遺伝情報の組み合わせのバリエーションが一気に増え、生命は爆発的に多様で複雑な進化をとげるようになった。
その進化の結果、生命は大きく菌類などの微生物と植物と動物の三つに分化する。植物が光合成で自ら栄養を作り、それを動物が摂取し、動物が死ねば微生物が分解するという一つのエコシステムを形成した。
一つだった生命は分化したが、それはバラバラになったのではなく、多様でもっと良い「一つ」のシステムになっていった。
そう考えると、この世に男と女が存在することは、地球の歴史からみてすばらしいことではないか・・・
以上は、サングラハで教わったことの受け売りで、私のオリジナルではないのだが、参加した皆さんにはおもしろいと言ってもらった。
次のプレウォークは3月 7日(土)で、笹塚駅から皇居までの9.2キロを歩く。地球史では、いよいよ生命が陸地に上陸して、大進化を迎えることになる。関心ある方はどうぞ。
きょうは歩き終わった午後3時ごろ、突風が吹いたが、あれが春一番だったらしい。いよいよ春である。