香港も、日本も、本当の民主主義がありますように

 夜10時22分ごろ、山形県沖を震源とするM6.8の地震があり、新潟県村上市震度6強を、山形県鶴岡市震度6弱が観測された。在京各局とも(テレ東以外は)特報態勢で津波への警戒を呼び掛けた。
 ちょうど1年前のきょうは、登校途中の小学生と80歳のお年寄りが倒れたブロック塀の下敷きになって亡くなった大阪北部地震(M6.1)が起きた日だ。
今回の方がマグニチュードは大きく、被害状況が心配だ。

 一昨日16日が、1964年の新潟地震からまる55年で、ウエザーニュースには日本海地震が活発化しているとの記事が出たばかりだった。以下は抜粋。
 《プレートがひしめき合っている太平洋側に比べて日本海側の地震活動はあまり活発ではありません。しかし、20世紀中ごろからは20~30年に1度の割合で大地震が発生していて、主な地震としては、1940年神威岬地震(M7.5)、1964年新潟地震(M7.5)、1983年日本海中部地震(M7.7)、1993年北海道南西沖地震(M7.8)などがあり、いずれも多数の死者を含む大きな被害が出ました。
 北日本日本海側沖には、「日本海東縁変動帯」と呼ばれるプレートの境目が存在します。同変動帯は将来的には太平洋側のようにプレート同士が衝突するようになると考えられていますが、単なる境目であっても岩盤にひずみエネルギーは蓄積され、時には大きな地震を引き起こします。
 近年、同変動帯の活動が活発化しているとの説もあり、上記の通りいくつもの地震が発生しています。特に秋田県沖などには最近大きな地震が発生していない地震空白域が存在しているとされており、再び大地震が発生する可能性が十分にあります。》https://weathernews.jp/s/topics/201906/160145/
 日本はまさに地震国、列島のどこでも大地震が起きる可能性がある。つねに防災を忘れないようにしなくては。
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 16日の香港史上最大のデモで、中国=香港政府はさらなる譲歩を余儀なくされた。それでも運動は収まる様子がないという。すごい展開になってきた。
 《林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は18日、記者会見を開き、刑事事件の容疑者を香港から中国本土に引き渡すことを可能にする「逃亡犯条例」の改正案について、事実上、廃案になるとの見通しを示し、政府としてそれを受け入れる考えを明らかにした。ただ、改正案の即時撤回に踏み込まず、自身の辞任も否定したことに民主派は反発しており、香港の混乱が収束するかは見通しにくい情勢だ。》(朝日)

 今回の香港の運動には応援したくなる好もしい点がいくつもある。
 まず、強力な指導組織なしにこれほど大規模な人々が動いていること。ここが雨傘革命の時との一つの違いだという。中国の影響力が及ぶマスコはあてにできないから、これに対抗するように、参加者がSNSでメッセージを広げていった。指導されずに自発的に運動が担われているのはすばらしい。
 大学生から中高生まで、若い参加者がたくさん参加していること。雨傘運動を彷彿とさせる黒い服で揃えたり、自分たちで工夫したポスターを作ってきたり、見ていて楽しい。
 新聞の見出しに「進化 香港デモ新世代」「雨傘運動の教訓『道路の占拠やめようよ』」(朝日新聞18日夕刊)とある。「警察に抑え込まれて挫折した『雨傘運動』の教訓を生かそうという若者たちの意識が随所に見られる」というのだ。200万人デモから一夜明けた17日、政府本部前の幹線道路を封鎖して座り込みをしていた若者たちが緊急集会を開いて議論。雨傘運動当時、数ヶ月にわたってこの道路を占拠し、市民の不満を招いたことを教訓に、「違法な道路の占拠は市民の支持を得られない」と近くの公園に移動したという。運動への支持を広げ、香港の世論をまとめ上げようという賢い対応に感心した。

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 道路が埋まった大群衆に救急車やバスが近づくと、人波がきれいに分かれて運行を助けるさまをテレビが放送している。マナーや倫理でもデモを乱暴に弾圧する当局側を凌いでいる。デモが繰り返されるなかで、香港市民の一体感、団結が強まっているのを見ると感動するし、ますます応援したくなる。

 デモのあとはきちんとゴミの分別も。大群衆の通ったあと、道路がきれいになっていたのには驚かされた。(フジTV  めざましテレビより)

過去最大 香港200万人デモ 救急車に道ゆずる“親切動画”が拡散 - FNN.jpプライムオンライン

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 識者の中には、運動の側の問題点や弱点を指摘するむきもあるが、私はいまは素直にがんばれ!加油!と激励したい。

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 周庭(アグネス・チョウ)さんが日本記者クラブでの会見の最後に手書きしたメッセージは「香港も、日本も、本当の民主主義がありますように」だった。香港を応援してくださいではなく、一緒に進みましょうというのだ。意味深い言葉だと思う。香港の若い人たちはたしかに「進歩」をとげている。