東京新聞の村中璃子氏会見記事

 先週末は「郡上カンパニー」の成果報告会だった。それで3回目の岐阜県郡上市
 郡上カンパニーとは、郡上市の移住促進策の一環として始まったプロジェクト。都市部の若者と地元の企業家が一緒になって「未来につながる仕事」を作っていこうというもので、そのワークショップの様子は以前紹介した。http://d.hatena.ne.jp/takase22/20171030
 「都市部の若者」26人が手弁当で郡上に通って、8つの事業を立案してきたが、私もその一人として3カ月携わった。郡上市はそれらの起業に関わりたいという人を来年度10人募集している。関心のある方はぜひ「郡上カンパニー」のHPにアクセスしてみてください。
http://gujolife.com/
 私は「桜」チームの一員で、桜を通じて子どもたちが自分の町と自然にもっと親しむようになるプロジェクトを提案した。以下にその動画がある。https://www.facebook.com/gujo.company/videos/2013514255594521/

 「郡上カンパニー」のメンバーはほとんどが20歳代か30歳代。還暦をとっくに過ぎた私はダントツで最高齢者。年甲斐もなく・・と笑われて当然だが、若い仲間は分け隔てなく付き合ってくれ、対等に議論してくれた。とても大きな学びの3カ月だった。写真の中ほど、白い帽子が私だ。若い衆にまじってはしゃいでいる。
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18日、厚生労働省で開かれた、医師・ジャーナリストの村中璃子さんの記者会見に行ってきた。テレビカメラはなく、翌日の朝刊で書いたのは東京と朝日のみ。朝日はベタ記事だが、東京新聞の記事は画期的なものだった。


子宮頸がんワクチン推奨議論「再開の機運に」 安全性検証記事で英科学誌が賞
2017年12月19日 朝刊
《子宮頸(けい)がんワクチン(HPVワクチン)の安全性を検証する記事を書き続けてきた医師でジャーナリストの村中璃子(りこ)さんが先月末、英科学誌ネイチャーなどが主宰するジョン・マドックス賞を受賞した。村中さんは18日に厚生労働省で記者会見し、「受賞が国内のワクチン接種を促す議論を再開するきっかけになってほしい」と語った。 (阿部博行、藤川大樹)
 ジョン・マドックス賞は今回で六回目。困難や敵意に屈せず公益に資する科学的理解を広めた個人を表彰する。村中さんは二十五カ国の九十五人の候補者の中から選ばれた。日本人の受賞は初めて。
 村中さんは自身の執筆や講演活動をめぐり、ワクチンに反対する人たちから誹謗(ひぼう)中傷や妨害を受けたことを明かし、「受賞理由で言論活動を封じようとする力が働いたにもかかわらず、発言を続け、世界の公衆衛生に役立つ活動をしたと評価された」と喜びを述べた。
 世界保健機関(WHO)はHPVワクチンの安全性と有効性を認めているが、国内では接種後の体調不良の報告が相次ぎ、政府は四年前から接種を呼びかける「積極的勧奨」を中止している。だが国の内外の疫学調査で体調不良の原因は、思春期に多く見られる「心身の反応(機能性身体症状)」の可能性が高いことが分かってきた。
 村中さんは、国内の接種率が70%から1%未満へ急落した現状にも言及。「科学的根拠を欠いた誤情報があふれ、子どもたちが将来、命の危険にさらされるのを医師として見過ごせない。執筆活動で真実を伝えていく」と述べた。
 村中さんを推薦した日本産婦人科医会の木下勝之会長は「この受賞が厚労省に強いインパクトを与えると信じている」とコメントしている。WHOは日本の勧奨中止を批判し、国内の産婦人科学会や小児科学会など十七団体も勧奨再開を求めている。
<子宮頸がんとワクチン> ヒトパピローマウイルス(HPV)感染で子宮入り口付近にできるがん。日本では20〜30代の女性に多く、年間1万人が発症し、3000人が命を落とす。国内で販売されるHPVワクチンは悪性度の高い2つの型のウイルス感染を予防。2013年4月に定期接種となり、12歳から16歳の少女に筋肉注射で3回接種する。体調不良の報告が相次ぎ、同年6月から接種を促すはがきの送付など「積極的勧奨」が差し控えられた。ワクチンは世界130カ国で使われ、米国や豪州は男性にも接種される。》

 この問題で風向きが変わる嚆矢となるか。