きのうの日曜、オフィスのある神田小川町の交差点に雪だるまが・・・
神田の靖国通り商店街が毎年、雪を運んできて四つ角に雪飾りを作っている。
雪だるまが作れない都会の子どもたちに楽しんでもらおうということらしい。雪だるまが持ってるボードには「COP21応援します」と書かれている。意識の高い商店街だな。
と、翌日の今日はすごい雪、あさ8時過ぎの電車は間引き運転で超満員。
来た電車の中に何とか体を押し込んだが、次の駅で、乗り換えの人のためにいったんホームに降りたら、殺到する人に競り負けて乗れず。次の電車も混みすぎて乗れず。
これじゃ10時からの社内会議は無理だと思い、急きょ「中止」のメールをスタッフに送る。
東京の雪は水けが多くて地面がびしゃびしゃだ。靴下が濡れるのが困る。毎年このボヤキを繰り返しているが、今年こそ長靴を買おうか。
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イランへの制裁がついに解除された。
《米英仏独露中の6か国は16日、イランが6か国との核合意に基づいて核計画を縮小したことを踏まえ、対イラン制裁を解除すると発表した。(略)
制裁解除は、6か国の調整役を務める欧州連合(EU)のモゲリーニ外交安全保障上級代表が、イランのザリフ外相と共に16日ウィーンで発表した共同声明に盛り込まれた。共同声明は「イランが核合意の約束を果たした」と確認。「核計画に関連する多国間、及び各国の経済、金融制裁を解除する」と明記した。》(読売新聞)
制裁解除が、サウジとイランの断交と同時に行なわれたことが中東の新たな動乱を引き起こすのではと議論をよんでいる。
私は10年前、イランを訪れる機会があり、この国の実態にいかに無知だったかと反省させられた。イスラム指導者の強烈な締め付けにもかかわらず、民主主義や人権の仕組みがしっかり機能していることに驚愕し、ある週刊誌に『イランは”中東の北朝鮮“ではなかった』という論説を寄稿した。
そこで私はこう結論づけていた。
「北朝鮮とは違い、イランには明らかに“民意”がある。民意がある限り、国際社会からの働きかけは有効だし、イランの核問題は話し合いで解決できる」
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20090608
今回の制裁解除には、今後の世界の紛争を解決していくうえで教訓になることがたくさんあると思う。
朝日新聞は、松永泰行氏(東京外語大教授)と坂梨祥氏(日本エネルギー経済研究所)の二人の解説を載せた。お二人にはインタビュー取材したことがある。良い人選だと思った。
コンパクトでなるほどと納得させられた松永氏の解説を紹介しよう。
《米国とイランの間で積み重なって最高潮まで来ていた不信や敵対感情を、外交手段で乗り越えたのは歴史的なモデルケースになり得るものだ。シリアなどでは武力が使われる中で、こうした解決方法ができるということを示せたのは大きな意義がある。
ただ、イランは強硬的なイメージはあるが穏健派も重要な勢力として存在している。米国とイランの組み合わせだからこそ平和的な解決ができる素地があった。今回のような形をそのまま他の中東地域にあてはめることは難しいだろう。
一方、イランと国交を断絶しているサウジアラビアと米国の関係は冷え込むとみられる。サウジには米国がイランやイスラム教シーア派に甘すぎると映る。サウジは近年、イエメン情勢などで米国軽視の行動をしてきている。サウジが勝手な振る舞いをすれば、中長期的に見て中東全体はよくならない。》
「歴史的なモデルケース」にするために日本もやれることをやっていかなくては。