柳沢協二氏が国会審議を叱る

takase222015-07-02

ホタル狩りに行った横沢入(東京・あきる野市)で見たカタツムリ。
赤い実をつけた木があり、近くにいた人が「コウゾです。食べられますよ」と教えてくれた。一万円札の原料になる木で、桑の仲間。口に入れるとヌルッとした舌触りで甘かった。
里山にはいろんな発見がある。
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きのう、衆院の安保法制の特別委員会に、参考人で出た柳沢協二氏(元内閣官房副長官補)が、今朝の東京新聞「安保国会ウォッチ」にこう書いている。

《審議が行われた衆院第一委員会は1999年、日本周辺有事で米軍を支援するための周辺事態法案の審議の際、当時の防衛庁運用局長として答弁する側として日参した場所だ。当時のことが頭に浮かんだが、本当に細かいところまで議論され、時間より論点が出尽くすまで審議した
 一つの法案だけでそこまでやったが、今回の安全保障関連法案は十本の法案を一つにまとめ、内容も集団的自衛権の行使容認から他国軍の支援、自衛隊の活動拡大まで、格段に幅広く議論しなければいけないことが多い。
 にもかかわらず、憲法論の入り口で紛糾している。政府が国民の納得できる説明をできていない。一方で法案の論点は全く出尽くしていないが、議論を尽くそうとの思いは感じなかった。「審議時間ではなく、こんな状態でまさか採決するはずないですね」ということを最も伝えたかった。
 例えば、自衛隊は海外での国際貢献で従来厳しく縛っていた武器使用基準を拡大し、治安活動も行う。これはどういうことか。法案を実行すれば、海外で自衛隊員が武装勢力と戦闘し、地元の市民を巻き添えにすることもあり得る。隊員も命を失うかもしれない。「殺し殺される」ということが実際起こり得る。
 そのときの日本の国益とは何なのか、国民のリスクとは何か。そうした根本的な議論が全くない。これでは立法府の怠慢、手抜きだ。本当に納得できるのか。私は与党議員の一人一人に聞きたいと思った。

 かつて政府側で安全保障政策の策定にあたった人の言葉だけに、いまいかにむちゃくちゃなことが進行しているかが分かる。多くの人に知ってほしいと、紹介する次第です。