懐かしのキャンパス

takase222008-09-14

北朝鮮が先月14日から非核化プロセスを中断。無能力化を進めてきた核施設を復旧しはじめた。原子炉のある寧辺(ヨンビョン)で無能力化作業を見てきたアメリカ人研究者に話を聞くため、今月1日、サンフランシスコに行った。
この研究者は、いまスタンフォード大学で教えている。
実は1970年、高校生だった私がアメリカに行ったとき、最初に滞在したのがスタンフォード大学だった。
羽田を発った我々120人の日本の高校生は、サンフランシスコの空港に着き、バスでまっすぐ大学に向かった。学生寮でフィリピン、オーストラリアの高校生と一緒に、たしか3日くらい合宿してオリエンテーションを受けた。
循環バスが走るほどのキャンパスの広さに圧倒されたこと、三食食事をとったカフェテリアがおいしく、またその時間が楽しかったことなど、懐かしく思い出す。一日中文化ショックの日々で、スタンフォード大学は、私にとって最初のアメリカ世界だった。
その懐かしの場所に、40年近く経って再訪できるとは思ってもみなかった。9月1日は祭日(労働の日)でキャンパスは閑散としていた。あらためてその広さと立派さにため息が出る。中心部の建物群は、歴史を感じさせる重厚なレンガ作りで、実に美しい。広大なキャンパスの季節を彩るたくさんの木々、しゃれた中庭、散歩道、大学というより公園のようでもある。
昔この大学に滞在したとはいえ、覚えているのは学生寮と学食での断片的なイメージだけだ。探そうと思って学生に尋ねたら、寮も学食も学内にいくつもあるとのことであきらめた。
スタンフォード大学は超名門大学として世界に知られている。有名教授も多く、ライス国務長官もここで教えていた。
そういえば、いま話題の自民党総裁候補に、ここに留学していたという人物がいる。麻生太郎氏だ。
麻生氏の経歴にはこうある。
学習院大学卒業後、スタンフォード大学大学院、ロンドン大学政治経済学院に留学」。
それは、いったいどんな留学だったのか?
(つづく)