「伝統の森」が沖縄に?

 
 先週、山口県周防大島から八朔が届いた。
 これがうまい!こんなにうまい八朔、初めて食べたような気がしたほど。周防大島は、宮本常一先生の故郷で、まだ行ったことがないが、八朔を味わいながら、海に向かって開けた斜面に黄色い実がなっている風景を勝手に想像していた。
 この八朔、ちょっといわれがあるのだが、それは次回書こう。
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 『自由に生きていいんだよ お金にしばられずに生きる“奇跡の村”にようこそ』(旬報社)を読んでくれた人から感想がぼちぼち寄せられてきた。
 山形に住む高校時代の友人は、周りの人に配るので「20冊買う」とメールで注文してきた。まあ、無理しなくていいんだけど、うれしいね。
 本を介した出会いもあった。
 きょう、FBに「はじめまして」とメッセージが入って、「素晴らしい本をありがとうございました。ちなみに、本の中で、社労士やめて沖縄に移住したと言っているのは僕のことです」とある。「読み進めていたら、いきなり自分のことが出てきたのでびっくりしました(笑)」と。
 おやおや、FBはあまりまじめにやっていないが、こんな形でも人と人をつなぐんだな。
 日本から森本さんの村を訪れて、生き方を変えてしまった人がたくさんいる。その一人、「本を何冊も書いて」いる「とても著名な社労士さん」が、村を訪問したおかげで、仕事をやめたエピソードを本で紹介した。
 その人は、森本さんによると「沖縄に移住して、塩づくりをやると言ってる。それも障碍者の人たちと一緒に働ける職場環境をつくりたいって」。
 「社労士の仕事って、会社を経営していくうえでの労務管理などを代行したり指導することでしょ。経営の効率と労働者の働く条件の間で、いつも矛盾の中に置かれていたというんだね。その悩みが、この村にきて、赤ん坊をそばにおいて働くお母さんたちとか働く現場を見て、本来、人間が幸せに働ける環境って何なのかということを、もう一度考え直したんだと思う」。(本の205頁)

 その元社労士さん、たしかにいま沖縄に移住しているという。
 何をしているか尋ねたら、「塩作りもやりたいと思っていますが、目的は伝統の森のような場所を作ることです。あそこに流れている幸せの空気感を作りたいと思っています。
 その空気感が非日常空間にあるのではなく、生活者のいる空間にあることが重要と考えています。」と返信があった。(「伝統の森」とは森本さんの村のこと)
 え、あの村を沖縄に作るって?
 もう5月オープン予定の施設が準備中で、さらなる土地の取得にかかっているという。おもしろそうだ。注目しよう。私信なので、これ以上紹介するのは、ご本人の承諾を得てからにする