今年の紅白は「愛燦燦」だ!

忘年会で朝まで飲んでいた。二次会は、お互いを知らない異業種の人たち10人だったが、いろんな話が聞けておもしろかった。この歳になると、起こるべきことが起こり、会うべき人に会うものだという感慨がある。いま、いやなことをやっていると思ったら、それは本当にやりたいことを見つけるための訓練だと思えばよい。ゆうべは、仕事や私生活で転機にあるという人が何人もいたが、来年が彼らにとって良い年になるよう祈りたい。
午後になって起き、録画してあった映画「蝉しぐれ」(黒土監督)を観た。藤沢周平の代表作の一つで、私も大好きだ。NHK内野聖陽水野真紀主演でドラマ化して、そちらの方が、配役も演出もよかったように思う。それでも、最後のシーンにはやはり感動した。
文四郎(市川染五郎)とおふく(木村佳乃)が再会する。今生の別れとなるはずの逢瀬である。「二人とも人の親になったのですね」とかみしめるように言い、そしておふくがこうつぶやく。
「文四郎さまのお子が私の子で、私の子が文四郎様のお子であるような、そのような道はなかったのでしょうか」。
それぞれ、思いを寄せる相手ではない人との間に授かった子どもがいる。そして、授かった子どもをとても愛しく思っている。その上でのこの言葉なのである。まさに万感の思いを込めていっているのだなあと思った。
そしたらドッと涙が溢れ出した。ぼろぼろ泣きだした私に、そばにいた娘がびっくりしてティッシュの箱をいそいで渡してくれた。年末で物思うことが多いせいか、ものすごく涙もろくなっている。
話は変わるが、今年の紅白歌合戦の私にとっての最大の見ものは、特別企画、小椋佳美空ひばりの「愛燦燦」だ。
12月11日の日記で書いた話の続きになるが、私は、歌手たちが「えい」を「エー」と長母音ではなく「エイ」と二重母音で発音するのが気になる。
例えば、郷ひろみの「お嫁サンバ」では「♪恋する女はキレイさ〜」と、「イ」が非常に際立っている。
中島みゆきが「♪エイエンの嘘をついてくれ」と歌うのは、気になるが、ファンなので許そう。
紅白の「愛燦燦で」は、二人とも「エー」ときちんと長母音で歌ってくれるはずで楽しみなのだ。
川の流れのように」では「♪それもまたジンセイ〜」と歌った美空ひばりも、「愛燦燦」では、小椋佳にならって、「人生って不思議なものですね」を「♪ジンセエエって・・・」と歌っていた。これをしっかり確認したい。聞いた人が「あれっ」と思ってくれるといいのだが。このブログを読んだ人は、ぜひご注目ください。