生きているだけでも大変な奇跡

 自民党の裏金作りは組織ぐるみであることが一目瞭然になった。

連日ボロボロと明らかになるスキャンダル。これまでは週刊誌と赤旗だけが火をつけてきたが、ようやく新聞が元気になった感じだ。

 それにしても、「答えを差し控える」ってなんだよ。猫も松野も。

正しくは「黙秘します」じゃないですか 東京都 河本満宣

そのうちに「秘書がやった」と言い出すぜ 京都府 桑原宜彰

政権は不時着水か墜落か 神奈川県 砂山拡三郎
               (9日の「朝日川柳」より)

 ところが今度はマスコミにもカネの醜聞。

 共同通信が2人を懲戒解雇 ソウル支局で為替差益着服 2023/12/08

 「共同通信社は8日、ソウル支局長時代の会計処理で生じた為替差益をため込み私的に流用したとして、50代と40代の外信部次長を懲戒解雇処分とした。得ていた差益は計約6千万円。当時の外信部長と財務部長ら4人も戒告とし、水谷亨社長ら役員、元役員の計5人は報酬の一部を返上する。

 50代の次長は2012年4月~18年、後任の40代の次長は22年までソウル支局長を務めていた。2人は、社が経費と認めた一部を除く計約5780万円を既に返還したことから、同社は警察に被害届は出さない方針。」

 懲戒解雇になったのは、粟倉義勝外信部次長(元ソウル支局長)と岡坂健太郎外信部次長(前ソウル支局長)。

 要するに円をウォンに両替するレートを実際よりずっと円安に経理に報告して差益をポケットに入れたということだ。一般の勤め人より恵まれた待遇だろうに、みみっちいことをするものだ。外信部の次長という要職に就く人が・・。

 いま政治とカネの問題をメディアが徹底追及すべきときに、こんな醜態は恥ずかしい。 

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 《生きているだけでも大変な奇跡》

 世界的な遺伝学者の村上和男さんが、同じく世界的な遺伝学者の木村資生(もとお)さんの言葉を引用して、次のように言っている。

 ダーウィンの進化論では、何十億年という長い時間をかけて、人間も動物も植物もみんな進化してきたことになっています。そのキーワードが自然淘汰による適者生存です。

 環境の変化に適応し、適応できた強者のみが生き残ってきた、その進化の実体は何かといえば、「遺伝子を通じて変わった」ということなのでしょう。

 妊娠初期の人の胎児は、魚に似た形態をとります。

 人間の遺伝子の中には、昔の魚や、爬虫類などの遺伝子も入っており、受精してから誕生するまでに、胎児は母親の体内で過去の進化の歴史をもう一度大急ぎで再現するのです。

 これは遺伝子のなかに進化の歴史が全部インプットされているためと思われますが、それでも人間から魚や爬虫類が生まれないのは、そういう遺伝子はどこかでOFFになるからで、万が一、ONになっても生まれてこないようにセットされているようです。

 木村資生という有名な遺伝学者がおります。木村さんはダーウィンの進化論に対し「中立的進化論」を唱えて世界的に名を知られた人なのですが、その木村さんによれば、「生き物が生まれる確率というのは、一億円の宝くじに百万回連続で当たったのと同じくらいすごいことだ」といっておられます。

 ふつうの人は天才や秀才をうらやましがりますが、その立場に立てば別のつらさもあって、逆に凡庸に生まれた人間をうらやましがっているかもしれません。いずれにしろ、人間はこの世に生まれてきただけでも、この自然界で大変な偉業を成し遂げたのであり、現在、自分が生きているということはまさに奇跡中の軌跡、素晴らしいことなのだともっと自覚するべきではないかと思います。

 あなたが今この世に存在して、生きているだけでもまさに大変な奇跡なのです。遺伝子からの発想では、そういうことが言えるのです。

村上和雄『生命の暗号―あなたの遺伝子が目覚めるとき』サンマーク文庫 P169-170)

 我々はかってに生きているのではなく、「生かされている」ことを自覚するとき、生きることに対する感謝と自信が湧いてくる。