緊急時の拉致被害者の保護を要請

金正日死亡を受けて、日本政府よ、しっかり対応せよと叱咤する声があらためて上がっている。
いつもながら政府がもたもたするなか、拉致問題の解決に尽力する民間の有志がすばやい動きを見せている。
救う会神奈川の川添友幸氏やアジア調査機構の加藤健氏らが呼びかけて、平壌に大使館を置く国々の東京の大使館に対して、北朝鮮が混乱したときの拉致被害者の保護を要請するという。
《混乱時に拉致被害者や特定失踪者がピョンヤンにある在外公館に逃げ込む可能性があります。実際に曽我ひとみさんのご主人のジェンキンズ氏も北朝鮮から逃げ出そうとソ連大使館に逃げ込んで追い返されたと著作に記述があります》(川添氏)
川添氏らはこれまで、独自に40カ国の大使館を回って、拉致問題の啓蒙と協力依頼をしてきた。本来、とっくの昔に日本政府がやっていなければならないことである。
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20110620
《27カ国の大使館がピョンヤンに存在します。2月からの在京の大使館訪問の中で
要請をした国もあります。
要請した国の反応としてパレスチナ代表部では大使閣下が「逃げ込んできたら必ず保護して責任を持って日本政府や私たちに連絡をする」とかシリア大使館も「日本とは友好国なので、出来る限り対応したい」
ナイジェリア大使館「日本政府から要請がないのでどのように対応をしたらアドバイスをほしい」と逆に質問を受け、困惑しました。
私たちが訪れた国で日本政府から保護要請が出ていると答えた国はイギリスのみでした。大使館へ送付後、外務省の邦人保護課にも要請行動を行いたいと思います》(川添氏)
イムリーな動きだと思い、私も賛同者に名を加えてもらった。
政府要人や政治家はみな、「拉致問題解決のために、やれることは何でもやります」と宣言するのだが、やってないのがよく分かる。
アイディアがないのなら、こういう民間の知恵を取り入れたらどうか。
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さて、金正恩がかつて東京テディズニーランドに来ていたことが判明した。
金正恩氏(28)が1991年5月、ウィーンから他人名義のブラジル旅券を使って日本に極秘入国していたことが公安当局への取材でわかった。
 11日間滞在し、東京ディズニーランドを訪れていた。
 公安当局によると、次男の正哲氏(30)とみられる男も同様にブラジル旅券で一緒に来日。正恩氏は8歳、正哲氏は9歳だった。北朝鮮当局者が同伴していたという。2人はウィーンで日本ビザを取得。その際、本物のブラジル旅券に、正恩氏らの顔写真を貼って偽造していた。正恩氏の旅券の氏名は「ジョセフ・パク」。5月12日に入国し、22日に出国していた》(読売記事)
 2001年のゴールデンウィークに、金正男が成田空港で捕まったときもディズニーランドに行こうとしたようだ。あのときはドミニカの偽造旅券で、私は東京のドミニカ大使館に取材に行った覚えがある。
金正日の家族はみな、偽造旅券を使うのである。国家指導者の家族をここまで秘密の存在にしている国は世界のどこにもない。
さらに、24日のTBS報道特集では、マジシャンのプリンセス天功が東京・赤坂で金正日と会ったとの証言が放送された。関係者の間では知られた話だったが、彼女がテレビでこの話をするのを観たのは、私は初めてだった。
80年代、プリンセス天功が、赤坂6丁目にあったレストランシアター「コルドンブルー」で公演したさい、楽屋にいたら金正日がやってきて英語で話をしたという。あとで、レストラン側から、海外の要人であることを告げられたという。
指導者自身、偽造旅券を使ったのだろう。
金正日体制は、ウソと秘密と違法行為でなりたっている。