国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は9月に報告書を出し、北朝鮮の人権状況は2014年以降さらに悪化し、いま最悪になっていると結論づけた。

国連がはじめて北朝鮮の人権に関する報告書を公表したのがは2014年。そこでは、広範な「人道に対する罪」が詳細に記され、ナチスや、南アフリカのアパルトヘイト、クメール・ルージュの犯罪に例えられていた。
今回の《北朝鮮の人権状況に関する報告書(A/HRC/60/58)》をChat GPTに翻訳・要約させると―
I. 全体的な傾向
・2014年のCOI(調査委員会)報告以降、政府による統制が一層強化。
・コロナ禍以降、国境封鎖とデジタル監視により、国民の行動・思想の自由がほぼ完全に制限。
・経済制裁・孤立化が進み、経済・社会・食糧・医療状況が悪化。
・「再統一政策」放棄、ロシアとの軍事協力など、国際的孤立が深まる。
II. 主要分野別の状況
1. 表現・思想・移動の自由
・「反動的思想文化排撃法」(2020)などの新法で、外国メディアの閲覧や非社会主義的言動は死刑を含む重罰。
・公開処刑・集団裁判が行われ、恐怖による統制を強化。
・携帯電話普及率は上昇(最大80%)したが、インターネットは遮断。
・宗教活動・占い・シャーマニズムは「国家秩序を乱す」として弾圧。
2. 司法と法の支配
・政府は法改正を報告したが、恣意的逮捕・拷問・不公正裁判は継続。
・政治犯収容所は少なくとも4カ所で継続運営。強制労働・飢餓・拷問が常態化。
・死刑の適用範囲が拡大(外国メディア視聴や薬物、売春などにも)。
・収賄・汚職が司法全体に蔓延。
・中国などからの脱北者の強制送還が続き、拷問・拘禁・暴力の危険。
3. 拉致・失踪
・日本人拉致を含む外国人拉致・失踪問題は未解決。
・COIが指摘した約45万件の失踪案件に対し、政府は実質的な回答を行わず。
・家族再会事業は2018年を最後に停止、登録者の多くが高齢で死去。
4. 経済・社会・文化的権利
・市場(ジャンマダン)への弾圧が強まり、民間商業活動が犯罪化。
・強制労働が制度化:囚人、孤児、学生、軍人が「突撃隊」などで労働動員。
・食糧危機が深刻化:人口の約40%が栄養不足。食事3回は「贅沢」。
・医療は有料化が進み、薬・食糧を持参しないと治療不可。
・教育は政治思想中心で、貧困層の子どもは通学困難。
5. 差別と弱者
・身分制度「成分(ソンブン)」による差別は依然強固。
・障害者の都市居住が一部認められるなど限定的進展も、依然差別が根強い。
・女性は「母性の英雄」として出産・育児役割を強調され、リーダー層では過小代表。
・市場活動に従事する女性は性的搾取・暴行・収賄被害を受ける例が多数。
・児童労働や飢餓が常態化、児童の約4割が慢性的栄養失調。
III. 責任追及と国際社会の対応
・政府による人権侵害の捜査・処罰は皆無。
・COIが求めた「犯罪者の訴追」や「制度改革」は未実施。
・国際社会では、各国の普遍的管轄権による訴追準備や被害者救済活動が進展。
・しかし、国際刑事裁判所(ICC)への付託は未実現。
IV. 結論
・2014年以降、ほぼすべての人権分野で悪化。
・表現・移動・宗教の自由、食糧・医療へのアクセス、法の支配、すべてが制限。
・「史上類例のない監視社会」と表現。
・政府は国際条約を一部批准したが、実態との乖離は甚大。
V. 勧告(抜粋)
国連高等弁務官は以下を求めています:
北朝鮮政府に対し
・政治犯収容所と「連座制」を廃止する
・死刑制度を廃止する
・拉致・失踪者の情報を開示する
・拷問・強制労働・性暴力を停止する
・国連機関の訪問を受け入れる
・国内に人権教育と情報公開を導入する
国際社会に対し
・強制送還(中国など)をやめる(ノン・ルフールマン遵守)
・ICC付託を含む国際的な責任追及を推進
・制裁の人道的影響を考慮しつつ、人権中心の対話を進める
🧭 結語
・「2025年の北朝鮮は、歴史上最も閉ざされた国の一つになっている。
・その現状を放置すれば、国民の苦難はさらに深まるだろう。」
IV. 結論には以下のように書かれている。
Information gathered by OHCHR shows that, despite the isolated steps taken, the human rights situation in the Democratic People’s Republic of Korea has not improved overall since 2014 and, in many instances, has degraded. Since 2014, control by the Government over its citizens has tightened increasingly. Under laws, policies and practices introduced since 2015, citizens have been subjected to increased surveillance and control in all parts of life. As one escapee told OHCHR: “To block the people’s eyes and ears, they strengthened the crackdowns. It was a form of control aimed at eliminating even the smallest signs of dissatisfaction or complaint.” No other population is under such restrictions in today’s world.
日本語訳は―
「朝鮮民主主義人民共和国の人権状況は2014年以降全体として改善されておらず、多くの場合悪化している。2014年以降、政府による市民の統制はますます強化されている。2015年以降に導入された法律、政策、慣行の下で、市民はあらゆる生活面で監視と管理を強化されてきた。ある脱北者がOHCHRに語ったところによると、「人々の目と耳を封じるために、彼らは取り締まりを強化した。それは、ごくわずかな不満や異議の兆候さえも排除することを目的とした統制の形式だった」とのことである。今日の世界で、これほど制限を受けている人々は他にいない。」
まさに世界最悪の人権抑圧国家というわけである。
次は、拉致問題について報告書はどう記述しているのかを見ていこう。
(つづく)

近所の原っぱに百日草が咲いていた。夏から咲いている。花の開花期間が長いことからついた名だそうだ。ウラシマソウ(浦島草)やチョウキュウソウ(長久草)の別名もあるという。原産地はメキシコ。新大陸から来た植物なのだ。