国連総会(193カ国)は24日、ウクライナ情勢をめぐる特別会合を開き、ロシアの侵攻を非難し、露軍の即時撤退を求める欧州主導の決議を採択した。
決議は露軍に「即時、完全かつ無条件の撤退」を求め、「戦争の年内終結」の必要性を訴える内容。北朝鮮兵の戦闘参加への懸念も盛り込んだ。
採決では日本を含む93カ国が賛成し、米国のほかロシアと同盟国であるベラルーシや北朝鮮、イスラエルなど18カ国が反対、中国、ブラジル、インド、南アフリカ、サウジアラビアなど65カ国は棄権した。
決議案は当初、ウクライナと欧州諸国、日本など50カ国以上が共同提案国に名を連ねていた。しかし、米国の呼びかけに応じる形で、投票直前に親米のハンガリーや太平洋の島しょ国など複数の国が共同提案国から外れ、一部は反対にまわった。総会決議に拘束力はないが、国際社会の総意として政治的な重みを持つ。
トランプ政権の対露融和姿勢はここまで来たのかと驚く。完全にロシアの立場に立っている。欧州諸国の亀裂は深刻化している。
きのう、「ウクライナからの贈りもの」という絵画展を見てきた。
避難生活をおくるウクライナの子どもたちが描いた絵画が約50点展示されている。平和をもっとも切望しているのはウクライナの人々であることを再確認した。全面侵攻から3年、子どもたちの故郷への思いや平和への願いが叶えられる日はいつ来るのか。



トランプ大統領が唱える早期停戦論を後押しするかのような記事が出始めた。ゼレンスキー大統領を「国民の生命と財産を危険にさらし、国土荒廃を招いた」と批判、ロシアに白旗を上げよと言う。
一方、ノーベル平和賞を受賞したウクライナの人権団体がトランプ氏の停戦案をまっこうから批判している。
《【キーウ時事】ロシアのウクライナ侵攻に伴う戦争犯罪の記録に取り組み、2022年にノーベル平和賞を受賞した同国の人権団体「市民自由センター(CCL)」のオレクサンドラ・マトイチュク代表は25日、トランプ米政権が進める停戦交渉で「人間の存在が軽視されている」ことへの深い憂慮の意を示した。キーウ(キエフ)で時事通信のインタビューに応じた。
この中で、マトイチュク氏は「天然鉱物や選挙、領土譲歩の可能性など政治的な主張は多く聞かれるが、人間に関する言及がないのは問題だ」と述べ、「交渉に人間的な側面を取り戻すのがわれわれの任務だ」と語った。
CCLは、停戦交渉ではロシアに違法に拘束されたウクライナ市民の解放や連れ去られた子供たちの帰還に関する合意が最優先として、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチなどと共にキャンペーンを展開している。
マトイチュク氏は「トランプ大統領はこの戦争の犠牲を憂慮しているからロシアと停戦交渉を始めたと言っている。ならばロシアの刑務所で死ぬ(ウクライナ)市民のことも気に掛けなければならない」と強調。さもなければ「拉致された約2万人の子供や違法に拘束された市民はどうなってしまうのか」と訴えた。
「ロシアによる占領とは単に国旗が変わるということではない」と述べ、その本質は「拷問、レイプ、拉致、アイデンティティーの否定、子供の強制的な養子縁組、(市民を思想信条で選別する)ろ過キャンプ、(殺害した市民を埋葬する)集団墓地」にあると指摘した。戦争犯罪に関しては、他の組織とも連携し、ロシアに占領された地域も含めて全土で情報収集できる体制を構築しており、8万1000件以上を記録したという。
マトイチュク氏は、昨年にノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)に対し「心からの連帯」を表明。ロシアが核の威嚇を繰り返す中、これに屈しないためにも日本被団協の活動は重要だと述べた。》
力への屈服による停戦は、平和をもたらさない。まともな停戦を!
なお、日本にはウクライナから1,982人の避難者がいる(1月31日時点 出入国在留管理庁)。彼らへの支援としては、自治会が住宅の提供を行い、日本に身寄りのない人には、政府が生活費を支援し、日本財団が年間一人100万円の生活費支援をおこなっている。しかし、政府の支援は最長2年、日本財団の支援は最長3年が限度で、すでに支援が打ち切られた人が出ている。
避難民への支援をぜひ継続してもらいたい。また、この機に、ウクライナ人のみならず、世界各地から迫害や戦乱を逃れてやってきた避難民への保護を強化することを要請したい。