谷川俊太郎の死によせて(2)

 うちの近くの学校の校歌を谷川俊太郎が作詞していると聞き、調べたら作曲は息子さん(二番目の妻の)で、父子の作だった。

 

国立(くにたち)第七小学校校歌

     作詞 谷川俊太郎  作曲 谷川賢作

(愛にあふれたやさしい気持ちで)

たびしてみたい いろんなところ

はなしてみたい しらないひとと

ちきゅうはとっても たのしいほしだ

まなぶ みとめる たすけあう・・・

http://kunitachi.ed.jp/el07/l2/l3/Vcms3_00000014.html

 曲を聞いてみると、まるでフォークソングみたいで、私のような"古い人間“は、これが校歌なのか?と不思議な感じがするが、だんだん「いいね」と思えてくる。児童がこれを歌って、楽しく、前向きな気持ちになってほしいと願う。

www.youtube.com

 

近所の小さな図書館でも谷川俊太郎コーナーがさっそくできていた

 谷川俊太郎は、政治的な発言は多くなかったが、本ブログで紹介したように弾圧された人への連帯を示した。

takase.hatenablog.jp

 

 ところで、彼自身が一番好きな詩は何だったろう。

 あるインタビューで、「詩の中でいえば、『芝生』という詩は自分で「これはいい」と思っています。生まれ方が特別だったものだから」と語っている。
https://news.mynavi.jp/article/20140516-tanikawa/

 ということで「芝生」をどうぞ。


芝生
  
そして私はいつか

どこかから来て

不意にこの芝生の上に立っていた

なすべきことはすべて

私の細胞が記憶していた

だから私は人間の形をし

幸せについて語りさえしたのだ

 

 「私の細胞が記憶していた」ものとは?

(つづく)