いたるところで花が咲いている。この季節のポタリングはうれしい。
近所のモクレンに見入った
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ロシアの攻撃はいっそう非人道的なものになっている。
ロシア軍からの激しい攻撃を受けているマリウポリでは、ロシア軍が病院を占拠。患者や医療スタッフなど400人を人質として病院の中から外に向けて銃撃を行っているという。この状態では「人道回廊」など機能せず、市民は避難できないだろう。
また、市民の避難場所になっていた市民劇場が爆撃された。
これは、ウクライナのクレーバ外相のツイッター。市民劇場の爆撃前と後を載せてロシアの非道を訴えている。
空から見えるように、ロシア語で大きく「子ども」と書いてあるのに、爆撃したということは、意図的に民間人を殺戮したと判断せざるをえない。
CNNによれば1200人の市民が避難所として滞在しており、どれほどの犠牲者が出たかはまだ分からないという。
(アルジャジーラは、マリウポリに特派員を入れてリポート。どの通りまでロシア軍が侵入してきたかなど、市内の詳しい戦況を伝えている)
繰り返すが、ロシアはチェチェンでもシリアでも、医療機関を破壊し、民間人を無差別に攻撃してきた。人を追い払って無人化したうえで、占領地を増やしていくのだ。
そのマリウポリから避難してきた女性が、劇場への爆撃を語っている。
「劇場はマリウポリのシンボルですべての人にとって大切な場所です。家を破壊され行き場を失った人たちがここで暮らしていたのです。破壊された街を見ると、恐怖と悲しみで胸が絞めつけられます。」
涙ながらに語ったうえで、こう結んだ。
「でも憎しみや怒りの感情は持ちたくありません。憎しみと怒りこそが戦争を生むのです。憎しみはもう消えてほしい。憎しみこそが殺りくや破壊につながるのですから」
極限といってもいい状況で、こんなことを語るこの女性を心から尊敬する。
戦争は大きな社会の動きで、直接には国家の指導者をはじめ権力にある人々が決めるのだが、その大本をたどれば、社会を構成する一人ひとりの心の中にある怒り、妬みや嫉み、憎しみや恨みから来る。
政治をどう変えるかということと並んで、自分のなかにある無明(むみょう)を克服する努力が人類みなに求められていると思う。
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ロシアのフェイク情報に要注意と先日書いたが、ここにきて「ディープフェイク」というのが警戒されているという。これはAIを使った巧妙な偽動画で、おととい、ゼレンスキー大統領が「みんなに別れ(大統領辞職)を伝えたい。戦いをやめ、家族のもとに帰ろう。この戦争で死ぬ必要はない」と語りかける動画が出た。
口元も文章どおりに動いて、まるで本物がしゃべっているように見える。
ゼレンスキー大統領はすぐに「降伏するつもりはない」と反論動画を出したが、国営放送のホームページが何者かにハッキングされ、大統領の「降伏する」というメッセージが伝わってしまったという。
情報戦はますます複雑に進化しているようだ。要注意。