プーチンがついにウクライナに侵攻

 寒さはまだやわらがないが、節季はもう雨水(うすい)だ。

 雪解けが始まる頃のことをいうそうだ。

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マンサクの花が咲いていた。きょう、武蔵野公園にて

 19日から初候「土脉潤起(つちのしょう、うるおいおこる)」。雪が雨に変わり、大地が潤いはじめる。24日から次候「霞始靆(かすみ、はじめてたなびく)」。春の霧は霞(かすみ)、秋に出るのは「朧」(おぼろ)という。そして29日からが末候「草木萌動(そうもく、めばえいずる)」。新たな命が萌え出てくる。

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 ついにロシアはウクライナに侵攻した。

 予想されたとおり、前日からウクライナの政府機関や銀行にサイバー攻撃をかけ、制空権をとってから東部への地上軍の侵攻と進んでいるもようだ。

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23日、キエフロシア大使館からは館員が退避し、書類を焼いていると思われる煙があがったという。(テレ朝)

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24日朝日朝刊2面

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ウクライナ政府のHPを閲覧しようとしたら、こんなふうに。ロシアのハッキング能力はとても高いという

 東部のルガンスク、ドネツク2州の一部が、2014年以来、親ロシア勢力により事実上占拠されているが、これらの地域の「独立」を認め、そこからの要請というでっちあげの理由でロシアは正規軍を送り込んだ。おそらく、二つの州のテリトリー全部を占領するだろうし、ここでの戦闘は激しく繰り広げられるだろう。

 ロシアは欧米に圧力をかけたいだけで、まさか軍事侵攻まではやらないだろう、そんなことをしたら欧米からの制裁もあってロシアにとって失うものが大きすぎる、と分析する識者が多かったが、これまでの経緯を素直にみれば、プーチンははじめからウクライナ侵攻を計画し、着々と実行してきたことが明白だ。

 常々、「ロシアは権力の出自が最も汚い政権の一つ」だと言ってきたが、プーチンは、ウソも謀略も 暗殺も恥ずかしげもなく堂々とやってのける。

takase.hatenablog.jp

 ロシアの言い分;

ウクライナの侵攻は起こっていない。今起きているのは、露大統領の決定による特殊軍事作戦で、目的は(露側が独立を承認した)ドネツク民共和国とルガンスク人民共和国の住民の保護だ」(ガルージン駐日ロシア大使が)林外相に対して)

 ガルージン大使はさらに、記者団の取材に応じ、《日本政府が検討する対ロ制裁に関し、「(日ロ関係の)良い雰囲気をつくるためには役に立たない」と指摘。北方領土交渉にも悪影響を及ぼすとけん制した》そうだが、北方領土を持ち出せば日本は黙るだろうと思っての発言だ。甘く見られたものだ。

 安倍元首相がすっかりプーチンにたぶらかされて、30回近く首脳会談を行った成果がロシアへの援助を分捕られただけというお粗末だから、無理もないか。

「ウラジーミル、君と僕は同じ未来を見ている」(2019年9月、ゾッとする言葉だが)などとプーチンに秋波を送った(表現が古いな)安倍氏は今何思う。

 トランプ前米大統領プーチンにひざまずいた一人だ。

 トランプ氏は《22日、ロシアのプーチン大統領によるウクライナ東部の親ロシア派地域の「独立」承認を「天才的だ」と米ラジオ番組で称賛した。同地域へのロシア軍派兵も「最強の平和維持軍になる」と語った》。https://www.sankei.com/article/20220223-HHCOTQWZOZKEVOLIIM3UG4SN64/

 プーチンのように、手段を選ばずに権力を手放さないことへの憧れなのか、裏でお世話になったことへの返礼なのか。

 ロシアのウクライナ侵攻を糾弾する運動を広めたい。