総選挙の結果には失望した。野党共闘の健闘を期待していたが、立憲が109から96へ、共産が12から10へと後退したのは、敗北というしかない。
すでに朝日新聞(28日)の「自民が単独過半数確保の勢い、立憲はほぼ横ばい」との予測に接していたので、驚きはしなかったが、今後の我が国の行く末を思うと心配がつのる。
これから立憲がどうなるかだ。まずは、敗北の原因を、連合の芳野友子会長のように、共産党との共闘に求め、路線転換して共産と手を切れとの圧力がかかるだろう。
また、11から41に躍進した維新、8から11に増えた国民が、国会で連携する可能性がとりざたされている。国民、維新の衆院議席を合計すると52人となり、衆院で予算措置を伴う議員立法を提出できる50人を超えるという。こうなると、政策面でも、立民をより「中道」へと引っ張る力が働きそうだ。
しかし、野党共闘が小選挙区で効果をあげたのは明らかだ。とくに神奈川13区の甘利明自民幹事長、東京8区の石原伸晃元幹事長、香川1区で平井卓也デジタル大臣らを破ったのは大きな成果だった。もし候補を統一していなかったら、立民はもっと負けていた。
問題は立憲が比例で22議席も減らしたことだ。無党派層の投票先で、比例区では前回衆院選の29%から今回の21%へと大きく減っている。
きょう、枝野代表が辞任するとのニュースが流れた。
それを受けて香川1区(平井デジタル大臣を破った)で当選した小川淳也氏(50)が次の代表選挙への出馬に意欲を示したという。
小川氏といえば、映画「君はなぜ総理大臣になれないのか」で知ったのだが、実に誠実な人柄で、政策構想力もある政治家だと思う。
彼なら代表をやってほしいと思う。そして立憲民主党を政権を担当できる党に成長させてほしい。