菅義偉は東条英機になる?

 8日から節季は「寒露」。朝晩の冷え込みで草の葉に露がつくころ。
 9月末、山形に帰ったとき、早朝は濃霧だった。東北は秋がはやい。青森の酸ヶ湯温泉で八甲田の紅葉のピークは10月中旬だと言われた。
 全山が染まるとのこと。今頃はさぞ美しいだろう。

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ナナカマド(青森・酸ヶ湯温泉にて9月30日)

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 数日前、ショートメールに「お荷物のお届けにあがりましたが不在の為持ち帰りました。ご確認ください。http://vetexypakk.duckdns.org」のメッセージが残されていた。ずっと家にいたし、郵便受けに不在連絡票も入っていない。

 また、きょうは+88からはじまる国際電話が着信履歴に残っていた。覚えのない電話番号だ。

 いずれも詐欺だそうだ。

 家人や知り合いのスマホの履歴にも同じようなメッセージが残されていたことがあったという。
 みなさんもお気をつけください。
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 日本学術会議の会員候補6人の任命拒否問題がとんでもない方向に向かっている。

 まず菅総理「推薦リストは見ていなかった」(!)と発言・・・こういうとき「目が点」と言う表現になるのだろう。

 リストを見ないで、どうやって6人を「選ぶ」ことができるんですか?

 さらに驚かされるのは、菅総理自民党が、6人を選んだ理由をパスして、学術会議のあり方を検討するという筋違いな話に持っていこうとしていること。

 政府から金をもらっている機関、人はみな「おかみ」に逆らわないようにということだ。これは怖い。

 菅総理は、最初から学術会議に手をつっこむことが目的で、あえて知名度のある6人を狙って任命拒否し、大きな騒ぎにして注目を集めた、などといううがった見方も出るほど、不気味な感じでこの問題は進んできている。

 

 菅義偉という政治家をもっと知らなくてはと思う。

 総務省自治税務局長だった平嶋彰英氏が、興味深い指摘をしたインタビュー記事があった。
 平嶋氏は、このブログでも紹介した「忖度しなかった」官僚。菅官房長官肝いりのふるさと納税に異を唱え、左遷された人である

takase.hatenablog.jp

 インタビューはまだ菅氏が総裁選での勝利が決まる前に行われた。(掲載は朝日新聞9月12日朝刊オピニオン&フォーラム)

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 「菅さんがこだわる政策の根底には、新自由主義的な発想があると感じます。ふるさと納税は、菅さんの当初の『古里への恩返し』という説明と異なり、結果的に各自治体が返礼品の魅力を競い合うという、いびつな競争を招きました。総務省にハッパをかける携帯電話料金値下げも、地銀の統合再編も、事業者間の競争を促します。『オレだって秋田から上京し、競争を勝ち抜いてここまで来た』というご本人の来歴や自負が関係しているようにも思えます」

 「競争を重視しすぎるあまり、弱者へのまなざしが感じられないのです。ふるさと納税には、特産品のない自治体もあること、一律控除で高額所得者が潤う弊害の問題もありました。実際、自治体の現場では混乱が生じ、結果的に国を訴えた大阪・泉佐野市が勝訴する最高裁判決も6月に出ました」

 「ある政治学者が先日、安倍首相の今回の辞任劇は近衛文麿首相に似ている、と語っていた記事を読み、なるほどと思いました。安倍さんも、近衛さんも、名門で良家のお坊ちゃまイメージです。近衛の後の首相は東条英機です。東条は近衛とはタイプが異なり、陸軍出身でこわもて。強引な人事で軍や行政機構にはにらみを利かせました。良家出身者からの反動で、剛腕で強権的な指導者が求められているなどという勘違いが広まらないか、私はそんな危惧を持っています」

 菅ウォッチングを強めなければ・・・