再放送のテレビの街歩き番組を観ていたら、立川市の石田倉庫アトリエが出てきた。
登場したのが、葉っぱを描き続けて自ら「葉画家」と名乗る群馬直美さん。なつかしい。10年ほど前にアトリエに行ったことがある。不思議に癒される絵である。
「小さな木の葉の中に 限りなく大きな宇宙が広がっています」(群馬さんのHPより)
元気で描き続けてください。
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緊急事態宣言が月末まで延長されることになった。
感染対策上はこれで仕方ないが、追加補償を迅速に決めて実行しないと恐ろしい数の倒産が待っている。
ちょっと前、4月23日の話になるが、新聞労連や民放労連などでつくる「日本マスコミ文化情報労組会議」(MIC)が報道関係者に「報道の危機」に関するアンケートを実施したところ、新型コロナ報道について「感染防止のため現場取材ができず、当局発表に流されていく」などの声が多数寄せられたという。
《放送局や新聞社、通信社などの社員214人が回答。「政府から『医療崩壊』と書くなと要請された」「政府や自治体首長の表現を検証もせず垂れ流している」「記者会見が入場制限されている」などと現状を懸念する回答が並んだ。》(共同)
「政府から『医療崩壊』と書くなと要請された」というのが本当なら、戦前の大本営発表を彷彿させる。
私も病院に勤務する知り合いから事情を聞いているが、医療現場は通常の運営ができない状態が続いている。医療のリアルな現状はぜひ報道し続けてもらいたい。
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札幌医科大のサイトで人口比の患者数を見ると、見慣れた絶対数での印象と違った数字が並ぶ。
100万人当たりの患者数(5月3日)で多いのが
アメリカ 3,499人
イタリア 3,462人
シンガポール 3,112人
イギリス 2,749人
フランス 2,011人
他にカナダ 1,575人、トルコ 1,475人、ロシア 923人などがある。このへんの上位国はみな、感染拡大が、ペースが落ちたとはいえ続いている。
患者の増加がほぼ止まったところとしては、
中国 58人、韓国 211人、台湾 18人、オーストラリア 267人
で、日本はというと、119人でまだ患者数の上昇がつづく。
これを見ると、アメリカと中国は二桁も違う。また中国は日本よりもずっと少ない。
中国では感染をほぼ完全に抑え込み、学校も工場も再開した。いまGW5連休(5月1日~5日)で「報復性消費」に沸いているという。つまり「リベンジ消費」。14億が「爆買い」、「爆食」、「爆旅行」に走っているという。
重慶市にある家電量販店「蘇寧」(ラオックスの親会社)の旗艦店では、《5月1日の朝10時にオープンするや、客が殺到し、わずか1時間で1000万元(約1億5200万円)を売り上げてしまった。》https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/60399
1500万円ではない。1億5千万円!である。一つの店舗で!
中国のコロナの傷は圧倒的に小さくて済んだ上に、素早く正常化できている。それに対して他の主要国はまだマヒ状態。中国の「独り勝ち」である。
いま多くの国で、感染拡大が続くのに都市封鎖や諸規制を「解禁」しようとしている。企業も労働者もこれ以上持たないという追い詰められた状況からだが、同時に国際的な競争で焦る事情もからんでいるようだ。
イタリアの企業家がこう言っていた。
「早く工場を再開しないと、生産を始めた国(例えば中国)にこれまでの顧客を取られてしまう。いったん取られたら、あとで挽回できなくなる」。
「マスク外交」はじめ外交的なプレゼンスの増大と、トランプの愚行によるアメリカの地位低下も加味すれば、コロナ禍は「中国の時代」の到来を加速しそうだ。
軍事面でも中国の動きは気になる。
米海軍の空母でコロナの集団感染が相次ぎ、機能マヒに陥るのを見透かすように、中国が空母「遼寧」のデモンストレーションを行った。
《防衛省は28日、中国海軍の空母「遼寧」など6隻が同日午前10時ごろ、沖縄本島と宮古島の間を北上し、東シナ海に向けて航行するのを確認したと発表した。遼寧は11日にこの海域を南下し、南シナ海で演習をしていた。防衛省によると、遼寧が沖縄本島―宮古島間を往復したのは初めて。(略)
乗組員に新型コロナウイルス感染が広がった米海軍の空母などの即応力を試そうとしたほか、宮古島に陸上自衛隊のミサイル部隊が配置されたことをけん制する狙いもあったとみられる。》(日経)
また、コロナ騒動の最中、火事場泥棒的に西沙、南沙に行政区を設置する挙に出た。
《【ハノイ時事】ベトナム外務省によると、中国政府は18日、南シナ海の西沙諸島(英語名パラセル)と南沙諸島(同スプラトリー)を管轄する行政区をそれぞれ設置すると発表した。これを受けてベトナム外務省報道官は19日、「ベトナムの主権を著しく侵害する行為で強く抗議する」との声明を発表した。》
きのうのTBS「サンデーモーニング」でも中国の軍事的な動きを取り上げた。
中国への警戒感が募ることについて、ジャーナリストの安田菜津紀さんがいつもながら的確なコメントをしていた。
「中国の(コロナ対応の)初動の不備は批判されてしかるべきだし、武力で他国を脅かすことはあってはならないが、政治をその国の出身者に背負わせてバッシングすることは理に合わない。
社会が不安になるとき、大きな主語の大きな言葉が独り歩きしがちだ。
国際関係を冷静に見ていくことを前提に、ウイルスは差別のための道具ではないんだと自覚していくことが必要だ。」
社会が不安に包まれるいまのような時期は、何がおきるかわからない。気をつけよう。