立ち上がる人たちに励まされる

 最近、「応援したいな」と思った私の知り合いの動き。
 まず、ジャーナリストの樫田秀樹さん。このブログで何度も紹介してきた人だが、熱帯林伐採、スーパー堤防、米軍基地、難民など多様なテーマで粘り強い取材を行なってきたフリーランスだが、とくにリニア新幹線の問題点の追及は鋭い。
https://takase.hatenablog.jp/entry/20140927
 樫田さんは、取材継続のための資金集めを始めるという。
 《このたび、リニア中央新幹線について来年に新しい著書を出すべく、その取材経費を賄うためのクラウド・ファンディングを4月22日から始めることにしました。
●リニア計画に関する3冊目の本を出版したい
 いろいろな社会問題や環境問題を扱ってますが、ここ数年間で力を入れている取材の一つが、2027年開通予定の「リニア中央新幹線」です。
 今年は私がリニア計画に関わってからちょうど20年。この20年間で変わらないのは、地方紙を除けば、マスコミだけではなく、フリージャーナリストもほとんど誰もこの問題を継続取材しないことです。私が知る限り、継続取材するフリージャーナリストは片手で数えるくらいしかいません。
 フリージャーナリストの場合はそれも無理のない話です。東京から愛知県にまで及ぶ広い範囲の取材には膨大な取材経費が必要だからです。
 じつは私も、これまでリニア関連の著書を2冊出版しましたが、昨年後半から取材資金の壁にぶつかり、断続的に関わってきたこの取材が現在滞っているところです。
 とはいえ、広範囲に及ぶ環境破壊や地域分断が予想される問題だけに、今ここで取材を中断するわけにもいかず、考えた末に、「ReadyFor」というクラウド・ファンディングで資金を集めることといたしました。目標金額は70万円で、取材した結果は、来春にリニア関連では3冊目となる単行本を出版することで反映させるつもりです。》
https://www.facebook.com/hideki.kashida.kulleh/posts/2107558805994185


 クラウド・ファンディアングのサイトは以下。応援します。
https://readyfor.jp/projects/linear

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 次に、先日、子宮頸がんワクチン問題の報道をめぐる裁判の一審で敗訴した医師・ジャーナリストの村中璃子さん。被告のうち、出版社と元編集者が判決を受け入れたが、たった一人で控訴することを決めた。
 《近しい人たちからは、わたしや家族を心配し、控訴をやめるようアドバイスする声もたくさんいただきました。それでもわたしを支えてくれる人や家族とよく話し合い、自分でもよく考えたうえで、控訴を決めました。
 医者には、個人の名誉よりも裁判の勝ち負けよりも大切なことがあるからです。
 それは、人の命と科学を守ることです。
 この度、科学的根拠に基づいた言論活動を支援する団体「守れる命を守る会」のサポートにより、素晴らしい弁護団が結成されました。
 控訴審代理人は、福島県大野病院事件を勝訴して日本の医療を崩壊から救った平岩敬一弁護士、わが国における主要な名誉棄損訴訟を熟知しつくした喜田村洋一弁護士、平岩弁護士と共に大野病院事件を担当し、先日の乳腺外科手術訴訟を勝訴した水谷渉弁護士ほかです。
 判決のニュースを見た、2018年ノーベル医学賞受賞の本庶佑先生からは、こんなメッセージをいただきました。
 「辛抱強く、最後までやり遂げることです」
 命と科学を守るため、引き続き努力を続けていきたいと思います。
 4月10日 村中璃子https://note.mu/rikomuranaka/n/n91794718280a


 弁護団喜田村洋一さんはご縁のある人で、私が取材、プロデュースしたある番組で名誉棄損訴訟をおこされたとき、弁護人になってもらった。
先日、日産の前会長カルロス・ゴーン被告の弁護人に弘中惇一郎弁護士が、そして喜田村さんが前代表取締役グレッグ・ケリー被告の弁護人に就いたことが大きなニュースになったが、このお二人は盟友で、ともに薬害エイズ事件で故安部英医師の無罪判決を勝ちとっている。
 村中さんの勇気に感銘を受けるとともに強力な弁護団ができたことを喜びたい。
https://takase.hatenablog.jp/entry/2019/02/18/
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 私の大学時代からの親しい友人、大井一雄さんが東京・渋谷区長選に立候補する。投票日は21日だ。
 現職の長谷部健区長が再選を目指すのに対し、大井さんは共産、自由の推薦を受けて立候補し、一騎打ちとなる。
 以下、共産党しんぶん赤旗から。
 《渋谷区長選(4月14日告示・21日投開票)で「明るい革新渋谷をつくる会」は25日記者会見し、前渋谷民主商工会事務局長の大井かずお(おおい一雄)氏(65)=無所属新=を擁立すると発表しました。
 日本共産党が推薦します。区長選では現職の長谷部健氏(47)が立候補を表明しています。
大井氏の略歴
東京学芸大学教育学部卒業
2011年区長選に立候補
渋谷民主商工会事務局長などを歴任
現在、「明るい革新渋谷をつくる会」事務局長》http://www.jcp-tokyo.net/2019/0326/151413/
 もう40数年前、私が関東学生中国研究会(関中連)の委員長をだったとき大井さんは書記長で、翌年委員長をつとめた。苦労人で人情が厚く、とてもまっすぐな人だ。厳しい闘いになるだろうが健闘を祈ります。

 みなさん、さまざまな困難を抱えながら信念を貫いて立ち上がっている。このところ、思うようにいかないことが重なって気落ちしていたが、がんばらなくちゃ、と勇気づけられた。