節気は霜降 秋深し

 昼食を終えてメシ屋から出たら、すざまじい強風で帽子をもっていかれそうになった。台風じゃないよな、などと言いながらオフィスに。あとでニュースで「木枯らし1号」が吹いたのだと言う。「春一番」の反対みたいなものだな。
 節気は霜降。冷え込んできた。富士山が雪をかぶって一段と美しく見える。23日からの初候は「霜始降」(しも、はじめてふる)、28日からが次候「霎時施」(こさめ、ときどきふる)、末候「楓蔦黄」もみじ、つた、きばむ)は11月2日より。
 近所のハナミズキも葉が色づいてきた。中秋の名月と並ぶイベント、十三夜の名月(旧暦9月13日)は、今年は11月1日、あさってだ。晴れそうなので楽しみだ。
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 土日は台風のなか、都内某所で、「郡上カンパニー」のワークショップをやっていた。
 「根っこのある生き方を、つくる」ための新事業を、郡上の住民と我々外部の者とが一緒になって作っていこうという試みで、2日間、文字どおり朝から晩まで(さらにその後は飲み会まで)ブレーンストーミングと企画書づくりに没頭した。http://d.hatena.ne.jp/takase22/20171002

(テーブルの上に付箋をいっぱいはって議論)

(相手をとっかえひっかえして発表し合う、左が私)

(二日目のプレゼン直前、左が私、ドキドキである)
 二日目の日曜の夕方、全員の前で、8つのプロジェクトチームが発表する。これに向けて、全員のセッション、チームごとの議論、個人のプラン作成とさまざまなワークが時間を区切って進行していく。発想をより豊かにするためのワークがいくつかあり、なかには、100枚の絵入りのカードを渡されて、それぞれの絵から、自分が抱えるプロジェクトの参考になるイメージを探すなどというのもある。必死に考えても、よいプランが浮かばず、時間とともに焦りがつのる。途中から体調がおかしくなるくらいのプレッシャーだった。
 チームでいよいよプレゼンの内容をまとめに掛かったら、チームのなかで意見が合わないので発表内容を一本にまとめられないと言う事態に・・。急遽、アドリブのようなプレゼンを迫られた。その後、チームメンバー間の不信を取り除こうと、夜、再度集まって話し合いをもった。
 精神的に追い込まれたり、自分の力のなさを思い知ったり、それぞれの仲間の才能や人間味に感心したり、集団のなかではじめて「個性」がくっきりと見えてくる。そして何より、なぜここに自分がいるのか、どんな貢献ができるのか、他人とどういう立ち位置にいればいいのか、など自分への問いかけを強いられる。ハラハラもドキドキもあって、ある意味苦しいが、ほんとうに貴重な体験をさせてもらっていると思う。そして、気分は「青春」である。