森本喜久男さんの訃報

 夜、森本喜久男さんが主宰するIKTTのFBに訃報が載った。
 《IKTT(クメール伝統織物研究所)代表の森本喜久男は、病気療養中のところ、7月3日早朝、享年70で永眠いたしました。》
 先週、ひどい腹痛で入院。すぐに娘さんの彩香さんがシエムリアップに行き、日本に連れて帰って大津の病院に入院させたという。森本さんは、家族と会って最期を迎えたのだった。
 こういう日が来るのはわかっていたが、私にとっては突然だった。

 思えば、3月に『自由に生きていいんだよ』を出版できてよかった。森本さんは「とてもいい本だね」と喜んでくれた。また、「情熱大陸」を放送できたことは奇跡的だった。かなり体調はきつかっただろうに、こちらの取材の注文に精一杯応じてくれた。

 6月14日の福岡での講演が森本さんに会った最後の機会になった。無理をして出かけてよかった。声に力があって、またカンボジアの村で会えるかなと思ったのだが。http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170620

 写真は、彼が好きだった一枚。敷地に侵入してきた水牛の頭蓋骨を手にしている。いい笑顔だ。

 挑戦につぐ挑戦の人生を生き切って、最後は「死をふくめて、すべてを受け容れる」という境地になっていた。一つの見事な生き方の手本を見せてくれた。
 心からありがとうといいたい。