誰に投票していいか分からない若者へ

参院選投票まであと4日。
海外のわさわさしたニュースや都知事選の候補者選びなどが報道の多くを占め、参院選がちょっと隠れてしまったような感じだ。
この選挙、本来の争点は改憲かどうかなのだが、与党はこれに触れずに経済で押しまくっている。これが成功しているようだ。
数日前の朝日川柳に

改憲」も選挙の時は裏メニュー  (神奈川県 石井彰)

新聞の見出しは
改憲勢力3分の2迫る」(日経)
改憲4党、3分の2強まる」(中日)
改憲勢力3分の2の勢い」(毎日)
3分の2獲得はほとんど確実のような書き方だ。このままの流れになるのか、それともアナウンス効果改憲反対派に票が行くのか。

投票する人をどうやって選んでいいのか分からない、だから投票しないという若い人は多い。
ネットでちょっと評判になっている《「誰も政治を教えてくれなかった」人たちへ》という記事がおもしろい。http://politas.jp/features/10/article/494

《若い人のなかには「選挙に行っても世の中が変わる感じがしない」だとか「ピンとくる候補者もいないし、結局誰が政治家になっても一緒」と思っている人も多いでしょう。しかし、そのように政治に対してネガティブな思いを抱えているということは「いまの政治はよくない」と思っていることの現れです。そうであれば、いまの与党と逆の候補者を選べばいいのです。
ピンとくる候補者がいなくても、ちょっと考えればいくらでも選べます。たとえば日本は、他国に比べて女性の政治家が圧倒的に少ない。あと、若い政治家も少ない。だったら、女性が立候補していればその人に投票すればいいし、女性候補者がいなかったら歳の若い順に入れていけばいいでしょう。乱暴に思えるかもしれませんが、それも政治を「変えたい」という立派な意思表示です。》
おいおい、そんな選び方でいいのか、と思うかもしれないが、これでいいのだ。
例えば、女性候補者への投票が増えてくれば、諸政党は、選挙に勝つためにも女性向けの政策を充実させるようになるだろう。
欧米先進国の若い人たちはちゃんと政治リテラシーを教わるという。北欧では学校で「政治の概念」などのつまらない抽象論ではなく、「僕たちはいったい何をなすべきか」を教えてくれるという。その成果なのか、北欧の若者の投票率は、なんと80%近くで、日本の20代の投票率32%から約50ポイントも高い。わずか30%の若者しか選挙に行っていない日本が異常なのだ。
《選挙のときに具体的にどう対応すべきか、北欧の学校で教えられている「一生役立つハウツー」をひとつだけあげておきましょう。
まず、選挙がはじまると町中にポスターが貼られ、選挙カーが走り出し、候補者たちが必死にアピールをしますよね。そしてしばらく経つと、マスメディアが勝手に事前予想を出してきます。「○○党が優勢」「候補者Aが高い支持を集めている模様」というような情報を、みなさんも見たことがあるでしょう。
それで、もしみなさんがこの事前予想の風向きに賛成だったら、とるべき手段の選択肢は3つ。この3つのなかであれば、どれを選んでも構いません。結果は同じだからです。
(1)選挙に行ってその人の名前を書く、(2)白票を出す、(3)棄権する
ただし、事前予想が自分の考えと違ったら、とるべき手段はひとつだけ。
選挙に行き、違う人の名前を書く。これだけです。それ以外に、あなたの意思表示の方法はありません。これが、選挙というものです。》
日本の若者よ、まずはこんなところからはじめよう。