トルコの海岸に遺体となって打ち上げられたシリア人の子どもは、アイラン・クルディくん(3)といい、シリアに住むクルド民族だった。
アイランくんの亡くなった状況についてある記事はこう書いている。
《一家で唯一生き残った父親のアブドゥラさんから電話があったのは2日昼だった。アブドゥラさんによると、一家はトルコからギリシャに密航しようと、約20人の難民とボートに乗り込んだ。海は穏やかで、30分程度で着くはずだったという。カナダの地元紙によれば、目指したのは約5キロ離れたギリシャの島だった。
しかし、途中で大きな波が襲い、ボートが転覆。アブドゥラさんは水の中で必死に子どもたちを両脇に抱えた。ロッコさんによるとアブドゥラさんは「右腕にアイラン、左腕に(兄で5歳の)ガリブを抱え、何とか水の上に浮こうとした。でも、しばらくすると、腕の中でガリブが目を閉じていることに気づいた。やがてアイランも目を閉じた。子どもたちを一人ずつ海の中で手放さなければならなかった」と話したという。気づくと、妻も海に消えていたという。》
なんと、いたましい。
海の中で二人を自分の腕のなかで死なせた父親の気持ちは想像するのもつらい。
おばは、みんなが覚えておいてほしいアイランは、海岸で横たわっている姿ではなく、かわいらしい笑顔の彼だ、と生前の写真を提供したという。
左がアイランくん、右がガリブくん。
日本は「イスラム国」と闘うために2億ドル出す一方、シリア難民をまだ受け入れず
〜国連の難民機関への、アメリカに次ぐ第二の援助国にもかかわらず、2014年に日本が受け入れた難民は5000人の申請に対してたった11人〜
Japan takes no Syrian refugees yet despite giving $200m to help fight Isis
Although it is the second largest donor to the UN refugee agency after the US, in 2014 Japan accepted just 11 asylum seekers out of 5000 applicants
http://www.theguardian.com/world/2015/sep/09/japan-takes-no-syrian-refugees-yet-despite-giving-200m-to-help-fight-isis?CMP=share_btn_tw
英紙『ガーディアン』の記事の見出しだ。
すっかり「異質な国」と見られている。
実は日本でも認定していないことはない。
「日本では60人以上のシリア人が難民申請をして、認定されたのは僅か3人」
https://www.refugee.or.jp/jar/report/2015/09/01-0000.shtml
安倍ちゃんはどうした。
安保法案の説明で、船に乗った赤ん坊を抱いた母親や子どものイラストをパネルにして、同胞を助けましょうとぶちあげたが、こういう事態には何もコメントしない。
世界中の主要な首脳は、うちも一肌脱ぎましょうと言ってるのに・・・
今の国会は、派遣法にしても、消費税の問題にしても、何でも安倍ちゃんの思い通りに進んでいるかに見える。
自民党総裁選も無投票当選。
安保法案は16日に採択するつもりだという。
どうなっているのか。
アフガンで灌漑設備を作っている中村哲氏が言っている。
こんなバカな政権はない。憲法に従う義務はあるが、政権に従う義務はない。
https://shanti-phula.net/ja/social/blog/?p=97164