日本女性がトルコから強制送還!

takase222015-05-12

森本さんが拓いた「伝統の森」は、シエムリアップ市内から車で1時間の田舎の平原にあるが、毎年たくさんの訪問者がやってくる。
ここ2〜3年、日本のテレビでの露出が続いたり(最近では2月の『世界不思議発見!』のスペシャhttp://www.tbs.co.jp/f-hakken/bknm/20150207/p_5.html)、カンボジア王室に公式に称賛されたこともあり、その数は急増している。
2013年が訪問者数700人。去年が倍増して1300人。そして今年は、4月までですでに700人と年間2000人を超える勢いだ。
ほとんどが日本人だが、カンボジアの若者がやってきて、自分の国にすごい伝統があったと知って感動して帰っていくこともあるという。
去年は、なんと、あのラルフローレン氏が奥さんとやってきて「モリモトの布はパリじゃ買えないから」と村で織物を買い求めていったそうだ。
森本さんは通販という手段を使わないので、ほしい人は現地まで来るしかないのだ。(シエムリアップ市内にもショップがある)

訪問者のためにゲストハウスがあり、私もそこにお世話になった。(1泊30ドル)
村では、午後5時から電気が使えるが、10時、発電機がとまると、漆黒の闇になる。
無数の虫のシャーという音に、ヤモリだろう、ケケケという鳴き声が混じるなか、ベッドに横たわる。朝は、村の人口150人より多いだろうニワトリが次々に時をつくる声で目が覚める。

私が、そんな至福のときをすごしている一方で、トルコに向かった鈴木美優(みゆ)さんが、イスタンブールの空港で入国禁止となり強制送還されるとの報が入ってきた。
美優さんは、大学在学中にシリアの反政府武装勢力を取材し、『週刊新潮』に連載(「内戦『シリア』に密入国した日本人『女子大生』」)、今年になって『週刊ポスト』(「私はイスラム国から求婚された」)に記事を書いたほか、『週刊ダイヤモンド』でも報告している。http://diamond.jp/articles/-/61992?page=3
美優さんは、現地では、目だけを出して全身を覆うムスリム女性の衣服、ニカブを着て移動するそうだ。写真は、美優さんがツイッターに使っているもの。彼女自身イスラム教徒なので、身分を偽っているわけではない。
中東のメディアでは、武装勢力に参加した日本人女性などと騒がれたりもしたが、それは事実無根と彼女は反論している。
ちょっと謎めいているが、実際は、弱冠24歳の、礼儀正しい美貌の女性である。
https://twitter.com/lailasuzuki

美優さんは「今年1月から来年の1月までの入国禁止」を告げられ、その直後にメールで知り合いに連絡していた。私は、送還のために乗せられた航空便と日本到着時刻を教えてもらい、知り合いの新聞記者やテレビ記者に取材してくれるよう連絡を入れた。(結局、どこもニュースでは報じなかった)
入国禁止が「今年1月から」というが、1月といえば、日本人人質事件騒動の時期にあたるではないか。日本政府が、トルコ政府に入国拒否を要請した可能性もあると思ったからだ。
もし、そうなら特定の個人の旅行の自由を制限したことになり、大問題だ。

きょうも、知り合いのフリージャーナリストがトルコに向かったが、その知り合いによると、朝に到着したはずが、夜遅くになっても連絡が取れないという。何か不測の事態が起きたようだ。
こちらも入国禁止なのか・・?
(つづく)