きょう、菅官房長官が沖縄県の翁長(おなが)知事と会った。もちろん、昨年12月の知事就任後初めて。
政府が、子どものケンカみたいにシカトし続けるわけにもいかないので、ちゃんと会いましたとカッコつけただけだろう。
菅氏は普天間飛行場の名護市辺野古への移設に理解を求めたが、翁長氏は反対する考えを改めて表明。
菅氏は会談の公開部分で、「日米同盟の抑止力の維持、普天間飛行場の危険除去を考えた時に、辺野古移設は唯一の解決策と考えている。政府としては、住民の生活や環境に配慮し、工事を粛々と進めている」と述べた。
これに対し、翁長知事は、「上から目線の『粛々』という言葉を使えば使うほど、県民の心は離れ、怒りは増幅していくのではないか」と反発。その上で、「辺野古の新基地は絶対に建設することができないという確信を持っている」と述べ、移設計画の中止を求めた。
翁長知事は本気だ。このままでいくと、あらゆる抵抗を試みるはずで、驚くようなことが起きそうな気がする。
しかし、両者の顔を見比べると、品格が違うな。
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日本人マッシャー(犬ぞり使い)の本多有香さんが、21日、過酷なレースを完走した。
私は知り合いから、レース中、今どの辺を走っているかなど刻々と情報をもらっていたが、途中、12頭の犬のうち2頭脱落して10頭になったと聞いたときには、尋常ではない過酷さに、完走できるか心配になった。
きのうの朝日新聞の夕刊で大きく扱っている。
《「地球上で最も偉大なレース」と呼ばれる犬ぞりの「アイディタロッド」(米アラスカ州、約1600キロ)が3月にあり、新潟市出身の本多有香さん(42)が日本人女性として初めて完走した。2012年の「ユーコン・クエスト」(カナダ―米アラスカ州、約1600キロ)に続き、北米2大レースをともに完走するのは快挙。本人は「次は上位入賞が目標」とさらなる意欲を燃やす。
例年、レースはアンカレジからベーリング海に面したノームの間の原野で開催されるが、今回は暖冬でアンカレジ周辺の雪が少なく、内陸のフェアバンクスが起点となった。3月9日、8カ国から78人(女性25人)が参加してスタート。途中、強烈な寒波の襲来で、零下50度以下の低温や猛吹雪が続いた。
18日、トップの選手がゴール。21日、本多さんは10匹の犬とともに55位でゴールした。過酷な自然条件をくぐり抜け、顔面に凍傷を負った本多さんは「山あり、谷あり、終盤は海岸線を走る起伏に富んだルートで、レースを楽しんだ」と弾んだ声で話した。
初出場した1993年に35位でゴールし、新人賞を獲得した舟津圭三さん(58)は「本多さんが完走できたのは、犬の能力をしっかり把握し、悪天候の中でも冷静に行動したからだ」とたたえた。
本多さんは大学時代、旅行先のカナダで犬ぞりに魅せられ、98年からカナダやアラスカ州の養犬場で働いた。06年にユーコン・クエストに初出場。12年、4回目の挑戦で日本人女性初完走を果たした。現在、カナダのユーコン準州の林の中で27匹の犬たちと一人暮らしをしている。
アイディタロッドは、開拓時代の逸話がもとになっている。24年、ノームでジフテリアが発生。勇敢なマッシャー(犬ぞり使い)12人が、アンカレジから犬ぞりで血清を運び、住民の危機を救った。これにちなんで73年からレースが始まった。(近藤幸夫)》(朝日新聞)
http://www.asahi.com/articles/ASH3Z5FSCH3ZUOOB00K.html
完走おめでとうございます!
以前、このブログで本多有香さんを紹介したが、彼女、どんどん高い目標を設定しては達成していく。
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20120528
犬ぞりレースにすべてをつぎ込んでがんばってもお金になるわけでなし、ある意味、とんでもない「バカ」である。
しかし、私たちを勇気づける偉大な「バカ」だと思う。応援したい。