運もなく能もないけど字は読める

takase222014-12-11

ヤマボウシの赤い葉と青空。
師走らしく、だいぶ寒くなった。
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テレビが選挙を取り上げない。
番組で選挙を扱う時間が、前回の3分の1だそうだ。ワイドショーでは、ほとんど選挙について報じていない。これでは選挙が盛り上がらないのも当然だ。
テレビ側の言い分は、選挙を扱っても視聴率がこない、というものだ。鶏が先か卵が先かみたいな話だが、気になるのは、この裏に政府からの脅しがあるとの解釈。

《「公平中立な放送を心がけよ」――。自民党がこんな要望書をテレビ局に送りつけたことが大問題になっている。
 文書は「選挙時期における報道の公平中立ならびに公正の確保についてのお願い」というタイトルで、20日付で在京のテレビキー局に送付された。差出人は筆頭副幹事長の萩生田光一と報道局長の福井照の連名。その中身がむちゃくちゃなのだ。
 投票日の12月14日までの報道に〈公平中立、公正な報道姿勢にご留意いただきたくお願い申し上げます〉と注文をつけた上に、〈過去においては、具体名は差し控えますが、あるテレビ局が政権交代実現を画策して偏向報道を行い、(略)大きな社会問題となった事例も現実にあったところです〉とクギを刺している。文中には「公平中立」「公平」が13回も繰り返されている。要するに自民党に不利な放送をするなという恫喝だ。》
日刊ゲンダイ11月28日)
テレビから政権批判の毒が消えてきたことは私も感じる。政治的関心の高い層がますますテレビから離れていく。テレビ局は、「骨」を見せてほしい。

盛り上がらない選挙戦のなかで、一人話題を提供しているのが麻生太郎副総理だ。
麻生太郎財務相は6日の長野県松本市内での街頭演説で、「この2年で株価は1万7千円まで上がった。円安にも振れた」と景気回復の実績を強調する中で、「その結果として企業は大量の利益を出している。出していないのは、よほど運が悪いか、経営者に能力がないかだ」と語った。麻生氏は3日の香川県内や5日の神奈川県内での演説でも同様の発言をしている。》(朝日新聞

運もなく能もないけど字は読める
         (神奈川県 石
井 彰、9日朝日川柳)

7日には、「子どもを産まない方が問題だ」の発言も。
しゃべるほどに自民の票を減らす得難い政治家である。
忘れかけたけど、麻生さん、ただの政治家じゃなくて総理大臣だったんだ。

運良けりゃ総理になれる人もいる
          (神奈川県 田口二千陸、10日朝日川柳)