近所の垣根にたくさんのアサガオが。
もうアサガオもそろそろ終わる。夜、駅からのみちすがら虫の声がずっとまとわりついてきた。
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オバマ政権のシリア攻撃がどうなるか。
G20の報道の仕方はさまざま。オバマのシリア攻撃が賛同を得られなかった。米国の孤立、米国の影響力との報道も。
ブルームバーグは、ロシアがアサド政権を支援し続けると言明したことを報じた。
《ロシアのプーチン大統領は、米国がシリアに対する軍事攻撃を実施した場合、ロシアはアサド政権への支援を続けると語った。
プーチン大統領は6日、サンクトペテルブルクで記者団に対し「ロシアはシリアを支援する」とし、「既に兵器の面でシリアを支援している。経済・人道面でも協力している」と述べた。大統領はこの日、20カ国・地域(G20)首脳会議で、オバマ米大統領ら各国の首脳とシリア問題について協議した。
プーチン大統領はG20首脳会議の前日に、米国がシリアに軍事介入した場合は高性能地対空ミサイル「S300」の対シリア輸出を再開する可能性があると述べていた。》
常任安保理国がここまで割れるなか、米国が攻撃に踏み切るというのは、これまで例がないだろう。
化学兵器が使われたのはほぼ確実のようだが、いったいどちらが使ったのか。
シリア情勢について詳しい、友人のジャーナリスト常岡浩介さんの見方を聞いた。
常岡さんによれば、まず間違いなく政府軍の仕業だという。その理由は?
第一に、10箇所以上で同時に化学兵器が使用された。非常に組織的かつ広範囲に使用されており、反政府軍には不可能だという。
第二に、作戦のなかに一体となって組み込まれて化学兵器が使用されている。住民の証言によれば、政府軍から長距離砲をふくむ砲撃が行われ、その後に多くの住民に症状が出ているという。
つまり、誰かがいくつかの場所に化学兵器をそっと持ち込んで爆破したという形ではなく、政府軍がいっせいに攻め込んできたときにたくさんの場所で被害がでているというのだ。
そんななか、ニューヨークタイムズが、シリア反政府勢力の「蛮行」を示す動画を入手したと報じた。
《5日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、シリア反体制派が政府軍兵士7人を「処刑」する動画を入手したと報じた。米国などによるシリア攻撃の是非をめぐり国際的な議論が活発化する中、米政府の支援する反体制派による新たな残虐行為が明らかになった形だ。》(時事)
(動画はhttps://www.youtube.com/watch?v=4vBFlI5o-0M)
どっちもどっち、反政府側もひどいという印象を与える結果になっている。米国議会では、反政府派のなかに米国が支持できない「過激派」(Extremists)が増えていることが議論になっている。
攻撃反対派の議員が、「反政府勢力の50%は過激派だ」こんな連中に支援していいのかと疑問を呈したのに対し、ケリー国務長官は「50%ではななく15%だ。穏健派も存在する」と答弁した。
処刑映像に出てくるゲリラが「アルカイダ系」といわれていることについて、常岡さんは「違う」という。服装と髭の長さ(短すぎる)から、一見してアルカイダ、またはサラフィー過激派ではないと断言する。さすが専門家。
今の構図は、自由シリア軍とサラフィー派武装勢力に大きく分けられる。サラフィー派は外国人義勇兵が多く、ヌスラ戦線などのアルカイダ系と非アルカイダ系に分かれる。自由シリア軍は内部対立が激化、互いに戦闘する事態になっている。また、各地にどこにも属さない武装集団もでき、反政府勢力といっても他のグループと反目しあい、まとまりも統制もない状況になっている。
一例として、反政府側のクルド人とヌスラ戦線の戦闘がひどくなっている。
《国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は19日、内戦が続くシリア北部からイラク北部のクルド人自治区への難民が急増、今月15日以降で約3万人に達したと明らかにした。大半がシリア系クルド人という。(略) シリア北部では最近、共にアサド大統領に敵対するシリア系クルド人と、イスラム過激派「ヌスラ戦線」の衝突が激化。シリアに自治区樹立を目指すクルド人と、イスラム国家樹立を目指すヌスラ戦線との間で対立が深まっている。》http://sankei.jp.msn.com/world/news/130820/mds13082009060003-n1.htm
住民のなかには、誰でもいいから、また軍事的手段でもいいかから、この戦乱をとにかく収めてほしいと願う人も多いだろう。
しかし、その方法はすぐには見つかりそうにない。