放射線を心配しすぎる必要はない?

takase222013-08-20

事務所がある東京・神田は老舗のお店が多い。
きょうは、ADの若い女性と「竹むら」に入った。ここは東京都選定歴史的建造物に指定されている、いい雰囲気の建物で、揚げ饅頭が名物。彼女はおしるこを、私はあんみつを頼んだ。
あんみつなんて何年ぶりだろう。いや何十年ぶりか。
あんみつはいつからあるのか?ひょっとしたら江戸期からあるのでは。寒天もアンコも江戸時代にあったはず。しかし、Wikipediaみたら1930年銀座「若松」で発祥とある。けっこう最近のものだった。
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きのう紹介した朝日新聞の高橋真理子編集委員がネットで袋叩きにあった記事はこういうものだった。


《将来、結婚できないのではないか。そんな不安が消えないと福島の若い女性が言うのを聞くと、いても立ってもいられない気分になる。
 放射線と聞けば、多くの人が遺伝的影響を心配する。低線量の影響は「よくわかっていない」と繰り返し語られ、「だから心配」と感じるのもよくわかる。だが、過去の論文や学術報告を見ると、福島原発事故で遺伝的影響を心配するのは無用と思える。
 広島・長崎の調査では、妊娠初期に200ミリシーベルト以上浴びると子どもに悪影響が出た。それ以下なら出なかったし、ましてや被曝(ひばく)時に妊娠していなかった女性が出産しても、通常の出産と何ら違いはなかった。
 それだけではない。小児がんにかかり、放射線治療を受けて良くなった子どもが長じて出産する例が世界中で増えている。データをしっかり登録しているデンマークでは、元患者と、がんを患わなかったその兄弟姉妹から生まれた子の染色体異常を調べ、治療で相当の放射線を浴びても次世代の染色体異常を増やすことはないと確かめている。
 原爆を投下された私たち日本人は、放射線の遺伝的影響に対する心配を共有してきた。放射線をハエに当てたら突然変異が起きると戦前から知られていたからだ。
 戦後になり、数百万匹のネズミに放射線を当てて影響を調べる実験が米国で展開された。子に突然変異が現れる頻度と放射線量の関係を探る過程で、放射線を少しずつ当てた場合や当てて時間をおいた場合には突然変異が起こりにくくなることがわかった。
 国際放射線防護委員会(ICRP)2007年報告は遺伝的影響を1000ミリシーベルト当たり0.2%としている。「ネズミの実験をもとに出した数値」(ICRP国内委員の大分県立看護科学大学の甲斐倫明教授)だ。
 ICRPに対する批判もあるが、膨大な実験結果をもとに国際的な議論を経て出した数値には重みがある。福島県による1万人調査では、住民の外部被曝はほとんどが20ミリシーベルト以下、圧倒的多数は2ミリシーベルト未満だ。内部被曝はさらに小さい。
 遺伝の仕組みは、20世紀後半に理解が急速に進んだ。人は誰もがDNAにたくさんの変異を持って生まれてくる。それが21世紀の私たちの常識のはずだ。女性たちが人生の選択を自ら狭めないよう、また周囲にも偏見が生まれないようにと強く願う。》

朝日新聞 2012.4.17 「記者有論」高橋真理子〜女性と放射線 心配しすぎる必要はない〜)
みなさんはどう思われますか。
(つづく)