毎日ニコライ堂のそばを歩いて会社に通っている。
その木々の緑が日に日に深くなっていく。夏が近づいている。
遅ればせながら、今週の歌壇。
みみのあるサンドイッチが好きなこと知って青空もっと青くなる
松田梨子
ひょっとして、好きな人でもできたのかな？
先生がうちのソファーで笑ってるやっぱり不思議家庭訪問
松田わこ
たしかに。
一年生はいいなキラキラ輝いて両足に羽がはえてるみたい
中村桃子
「足に羽がはえる」はちょっと陳腐な感じがするが・・ごめんね。
紅色の喉鮮やかに玄鳥（つばくらめ）愉快（ハッピー）そうに飛ぶプリズンの空を
郷 隼人
茂吉の有名な「喉赤きつばくらめ」は暗い悲劇を象徴するが、こっちはハッピーなのだ。
「何よりもあなたにちゃんとしてほしい」無理だから何か送るね母の日
上田結香
屈折したものをポジティブシンキングでまっすぐに。とても素直な人なんだな、きっと。
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北朝鮮が態度をがらりと変化させている。
金正恩は中国に特使を派遣し、諸問題を対話で解決すると表明した。
《中国の習近平国家主席は２４日、北朝鮮の金正恩第１書記の特使として北京を訪問している崔竜海・軍総政治局長と人民大会堂で会談し、金第１書記の親書を受け取った。習主席が朝鮮半島の非核化を求めたのに対し、崔氏は「６者協議などの対話を通じて適切に問題を解決したい」と述べ、６者協議への復帰に前向きな姿勢を示した》（朝日新聞）
ミサイルも撤去した。
《北朝鮮が日本海側の咸鏡南道（ハムギョンナムド）に展開していた中距離弾道ミサイルの「ノドン」（射程１３００キロ）と短距離の「スカッド」（射程３００〜５００キロ）の計７基を撤去したことが分かった。すでに撤去が確認された中距離の「ムスダン」（射程３千キロ以上）２基をあわせ、北朝鮮が４月に日本海側に展開し、朝鮮半島の緊張を高めた９基すべてが撤去されたことになる》（朝日新聞24日）
この変化は、金融制裁の効果ではないかと思う。
中国の制裁で、すでに平壌の国際機関に影響が出ているという。
《中国当局が北朝鮮の貿易決済銀行「朝鮮貿易銀行」の中国国内の口座を閉鎖し、取引を全面的に停止したことで、平壌に駐在する国連機関がしわ寄せを受けている。これら機関は朝鮮貿易銀行を経由して外部から送金を受けてきたが、取引停止により運営経費を受け取れずにいるのだ》（朝鮮日報23日）
欧州の銀行も制裁に協力している。
《米国が北朝鮮の貿易決済銀行「朝鮮貿易銀行」に制裁を科したことを受け、欧州の銀行が北朝鮮への送金を停止したことが分かった。欧州の人道支援団体が明らかにした。
各支援団体によると、運営資金を十分に送金することが不可能となれば、援助提供者らが各団体の支援プログラムへのサポートを引き揚げる可能性もあるという》（ロイター23日）
大使館も困っている。というのは、平壌に事務所を置く全てのＮＧＯや国連機関、各国大使館は、朝鮮貿易銀行を利用しなければならないからだ。
金融制裁とはどんなものなのか。
北朝鮮のＡ氏やＢ企業など個々の口座に入っている預金が引き出せなくなることが問題なのか？
7年前、マカオの金融機関「バンコ・デルタ・アジア」ＢＤＡは北朝鮮の口座を凍結したと伝えられ、これが大きな注目を浴びた。しかし、そこにあった北朝鮮の預金は全部で２９億円にすぎない。いくら外貨不足の北朝鮮だといっても、核実験やミサイル発射という恐ろしく金のかかることをして暴れる必要があるのか。
私は『金正日「闇ドル帝国」の壊死』（光文社）で、その同じ年、松坂投手の独占交渉権に、大リーグ球団が60億円を提示したことを引き合いに、問題は、口座の預金29億円が引き出せないことではないと書いた。
では、金融制裁の何が恐ろしいのか？
（つづく）
