「よみがえりのレシピ」を観て1

takase222012-04-21

ドウダンツツジ(満天星)も満開。
きれいにそろえて垣根にしている家をみかける。可憐な花だ。もうすこしたって花が散ると、地面に雪が降ったようになる。
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ここ数年、クロメダカを飼っている。
うまく冬を越して春に稚魚がたくさん産まれた年もあったのだが、今年は冬越しに失敗、全滅した。寒い冬で、何度も鉢に氷が張っていた。
それで、きょう新たに買ってきた。今回はクロメダカ5匹とメダカ5匹を混ぜて飼ってみることにする。
メダカで驚くのは、2003年に絶滅危惧種に指定されていること。メダカの学校という唱歌もあるくらいで、どこにでもいると思っていた。
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野菜にも絶滅危惧種がある。
夜、下高井戸シネマで『よみがえりのレシピ』という映画を観てきた。山形に残る在来作物とその種を守り伝えてきた人々を描いたドキュメンタリーで、とてもいい映画だった。
夜8時50分開始という遅い時間帯にもかかわらず、8時半前からチケット売り場に行列。私はやっと坐れたが、たくさんの人が立ち見という盛況だった。
大量生産・大量消費の流れのなかで、在来種の野菜などがどんどん姿を消し、山形県だけでここ数十年で30種もの在来種が絶滅したという。日本全国では数えきれないらしい。
例えば、映画に出てくる庄内の「外内島(とのじま)きゅうり」。皮が薄くて日持ちしない、形が一定でないので見栄えが悪い、生で食べると苦味が強い(それで漬物によく利用されていた)、と大量生産・流通の時代には不利で、ほとんど絶滅しかかっていた。
そこに、鶴岡の漬物屋や山形イタリアン発祥のレストラン「アル・ケッチァーノ」の奥田政行シェフ、山形大学農学部の江頭宏昌准教授らが、これを残そうと立ち上がる。こうした在来種を守ってひろめようという山形県の新たなトレンドを追った映画で、ここに登場するのは、
「梓山(ずさやま)大根」、「金谷(かなや)ごぼう」、「宝谷(ほうや)かぶ」、「白山(しらやま)だだちゃ豆」、「山形赤根(あかね)ほうれんそう」、「甚五右ヱ門(じんうえもん)いも」。(メモしながら観ていました)
だだちゃ豆以外は食べたことのないものばかりだった。昔食べた、根っこの赤いほうれんそうは甘かったが、あれが「山形赤根ほうれんそう」だったかどうか分からない。この根っこの糖度が16度もあると知って驚いた。イチゴが8〜9度で、16度というとブドウの「巨峰」なみ。非常に個性的なものが地域ごとにたくさんあったのだ。それらはその地域の生活様式や風土にぴったり合っていたという。
すごいぞ在来種!
(つづく)