石巻工業の松本監督 人を育てる教育

takase222012-03-31

あすの情熱大陸は、石巻工業高校野球部の松本嘉次(まつもと。よしつぐ)監督(44歳)。是非ご覧下さい。
石工は、ほんとうに感動させてくれました。番組で彼らの魅力をもっと知っていただけたらと思います。

阿部翔人キャプテンの選手宣誓は、チームのみんなが言いたいことを一人ひとり出しあって阿部選手がまとめたもの。普通は先生が文章書いちゃったりするらしいので、こういうのは珍しい。
立派な内容だった。平成の名スピーチ、名演説に数えられるだろう。堂々と胸をはった姿勢もすばらしかった。
あんなに長い文章をよく覚えられましたねと記者から聞かれて、心から言いたかったことばかりなので、覚えるのは苦にならなかったと阿部選手は答えている。
松本監督は、生徒に高い倫理を求めてきた。人格ができていないと甲子園には行けないとかたく信じている人である。
かつて、石巻日日新聞のコラムにこう書いた。甲子園出場校との練習試合のときのエピソードだ。
「私が花巻東高校の外トイレで用を足し、出るときには、靴が揃って置かれてありました。
周りに人影はなく、気づいた選手がしてくれたのでしょう。
自分のチームが全国に行くには、まだまだ早いなと感じたひと時だった」
"だって世の中の仕事って、ほとんど雑用だからね。
その雑用を好んでやるようになってれば、あとは一切苦労なんかしないと思うんだよね。
自分から動けば絶対変わるから"
と松本監督。
 番組では、こんなシーンも。
雪もぬかるみもないグラウンドで思い切り練習してほしいと、静岡のボランティア団体が招いてくれ、遠征した時、帰り際に選手たちが、地元の人たちに、おざなりな挨拶をして帰っていった。支援されるのに慣れてしまったのか。松本は選手に怒鳴った。石巻に帰れ!
そして延々と説教。
「どれだけお前たちのために時間を費やしてくれてるんだ。失礼じゃねえか。
ありがとうございましたって頭下げる角度で、その人の思いっつーのがわかんだよ。
当たり前が当たり前だと思うな」
また、こうもいう。
"弁当食います。じゃその弁当誰作ったの?
お母さん、何時に起きてんの?分かりません
そんなんじゃだめだよな
そのためにお母さん、何時に起きて、何を買い物してきて作ってくれてるかわかんなかったらさ、、"

44歳という歳のわりにコテコテの根性論。
しかし、それを聞いていて気持ちいい。ただの建前でなく、本気で生徒にぶつかっているのだ。
生徒に「好きなことをしなさい」という先生が多いが、やはり松本さんのように子供を鍛える先生が必要なんだなと気づかされる。
番組で、松本先生の精神論に気持ちよくしびれてください。

写真は練習の前の黙祷