いただきものの独活で一杯

takase222011-12-30

よく晴れた。
今年最後の父の見舞いに行く。病室に新年のカレンダーを飾ってきた。
帰りに駅前商店街を歩いていると、鉢植えが並んでいる。シクラメンだ。
♪真綿色したシクラメンほど清(すが)しいものはない・・という「シクラメンのかほり」の歌詞からは可憐なイメージがあるが、けっこうバタ臭い花だと思う。和名がおかしい。「豚の饅頭」。
お正月用に、松と輪飾りを買う。帰って、門松を飾ってから、玄関と窓を拭き掃除。
ピンポンと呼び鈴が鳴り、近くの農園のおじいさんがウドを持ってきてくれた。採れたばかりだという。ありがとう!
私はウドが大好物だ。ここ東京の国分寺、隣の立川あたりは昔からウドの産地だったそうだ。
早めに風呂を入れ、「ミョウバンの花」で温泉気分。
風呂からあがっていよいよ酒だ。
つまみはもちろんウド。山形のウドと違ってアクが強くないので、そのままぶつ切りしてマヨネーズ味噌でばりばり食う。皮はキンピラにした。酒がうまい。
今年は、会社の売り上げはピークの年の6割ほどで、非常に厳しかったが、低空飛行ながら何とか年を越すことができた。
いろんな人に助けてもらったなあ。毎年、この時期になると「おかげさま」という気持ちが自然にわいてくる。
・・・・・・
私は静かな年末をすごしているが、被災者のみなさんはどうしているのだろうか。
テレビをつけたら、フジTVで震災特番をやっていた。すでにいろんな震災特番があるので、どんなものかな、というくらいの意識で眺めていたのだが、次第に引き込まれた。実によく取材、分析してある。
亡くなった人の死因を検証していくコーナーがとくに興味深かった。苦しんで溺死したのではないかと、遺族だけでなく私たちも、最期の様子には無関心ではいられなかったからだ。
番組では、遺体を解剖した医師の証言から、死因の9割以上は溺死だが、通常の溺死ではなく、亡くなるまでの時間が短かかったと推測されること、助かった人も、津波の水は大量の砂や有毒物質、細菌が混じっていて、「津波肺」と呼ばれる特殊な肺炎にかかる人が多かったことなどを解明していた。
津波独特の波の動きを分析することで、この事実を裏付けている。死因という切り口から、津波の恐ろしい実態が浮かび上がってくる。
誰が制作したのかと、番組の最期のエンドロール(クレジット・タイトル)を見たら、検証モノでは定評のある人たちの名前が並んでいて納得した。
さて、弊社のスタッフは年末も仕事をしている。
きょう番組制作の最後の工程のMA(音入れ、ナレーション)作業の人が二人。
さらに、三人がい福島県飯舘村を取材している。放送は1月4日の予定だ。
寒い中、ごくろうさま。