きのう、東京都の荒川区が、区内の放射線の測定すら拒否していることを紹介した。
うちのスタッフのK君は、赤ちゃんが一人いるうえ奥さんが妊娠中で、放射能問題には人一倍関心がある。
「今回の原発事故でショックを受けましたよ。人の命の問題なのに、国も自治体もあまりに動きが遅いので。税金はらっているんだから、ちゃんとやってほしいな」
ただ、K君は荒川区ではなく、その隣の足立区に住所があり、足立区は東京都区内で唯一、独自に放射線計測器を購入し、早くに計測を開始したという。荒川区と足立区では全く対応が違うようだ。
文部科学省は6日、9月14日から18日に測定した結果にもとづいて、東京都及び神奈川県の放射線量マップを公開したが、そこで、足立区、葛飾区、江戸川区など東京の東部は、比較的放射線量が高いことが分かっている。
足立区では区独自で地上1メートルでの放射線量を平日毎日測定し公表している。除染の方針などもホームページで広報している。http://www.city.adachi.tokyo.jp/010/d00400047.html
さらに、きょうこんな記事が載った。
《東京都足立区立東渕江小学校敷地で、毎時三・九九マイクロシーベルト(一マイクロはミリの千分の一)と高い放射線量が検出された問題で、区は十八日、区内すべての公立小中学校や保育園、幼稚園、公園など八百施設以上で、局所的に線量が高くなるとみられる地点の測定を実施する方針を決めた。
測定するのは、雨水がたまりやすい雨どい付近や側溝など。線量が比較的高い区東部から始め、一施設につき十数カ所を調べる。地上五十センチで区が定めた規制値の同〇・二五マイクロシーベルトを超えた場合、土を除去するなどの対策をとる方向で検討する。
区民から高線量の情報提供を受けた場合、区民の測定値が一マイクロシーベルト以上だったときは現地へ調査に行く。区危機管理室は「区民の不安を解消するため、点在するホットスポットへの対応が必要。できるだけ早く測定に着手したい」と話す。
一方、前日にプール脇で高線量が検出された東渕江小は十八日、校庭での体育の授業や外遊びを中止した。区は敷地内の約二十カ所を対象に放射線量の測定を始めた。プール脇の土を除去し、測定結果を受けて校庭の使用再開を決める。
坂入信敏校長は「高い数値だが、児童が出入りしない場所なので驚きと安心が入り交じった思い。児童も動揺した様子はない。除染をして、いつもの生活に戻したい」と話した》(東京新聞夕刊)
国や東電があまりにお粗末な対応しかしないので、住民の「安心」のためには、自治体が前面に出ざるをえなくなっている。そこで自治体ごとの差がはっきり出ている。こういう情報はもっとたくさん報じてほしいものだ。