子どもをサマーキャンプに

takase222011-06-26

梅雨の花というと、オオムラサキツユクサがある。
独特の深い青。
20日の日記に書いた、ウクライナ大使館のユーリさんという館員の話が気になった。
チェルノブイリ事故の時に12歳でキエフにいたが、事故後、300キロ以上離れた場所に高校生以下は移動を命じられて、4カ月以上離れていた」http://d.hatena.ne.jp/takase22/20110620
もっと知りたいと、大使館に電話した。
ユーリさんから、ちょっと詳しい話を聞くことができた。
チェルノブイリの事故を受けて、政府は学校の新学期の開始日を9月1日から10月1日に遅らせ、夏休みを4ヶ月にした。
そして、この間、キエフから離れるように指示された。
家族で一緒に保養地で過ごすのもよいし、親戚の家に滞在してもよいが、個人的な便宜のない生徒たちは、学校ごとに黒海沿岸のピオニールキャンプに疎開した》

首都キエフは、チェルノブイリ原発の南120キロほどのところにあり、放射能の汚染はそれほど激しくなかった。それでも、すべての学校でこうした措置を採ったという。
なるほどなあ。
かつて、チェルノブイリ事故があったとき、私を含め、ほとんどの日本人が、ソ連は遅れているからこんな事故が起きたと、バカにしていた。しかし、実際には、事故後の対応には、いろいろ学ぶべきこともあるのだ。
いま、福島県だけでなく、その周辺地域では、公園にもプールにも行かずに、家でゲームで遊ぶしかない子どもがたくさんいると聞く。節電でクーラーも控えめにしているから暑いだろう。外出するときには、長袖でマスクをさせられるという。
日本の子どもたちに、このままで、この夏をすごさせていいのか?
心身ともにおかしくなってしまうのでは、と心配になる。
新学期を1ヶ月遅らせるなんて、日本でも、すぐにできることではないか。
北陸あたりの海岸なら、親も安心して、子どもに海水浴させることができるだろう。閑古鳥が鳴く旅館やホテル、民宿を政府が借り上げて、学校ごとに長めのサマーキャンプに疎開するようにしたらどうか。
旧ソ連でできたことですよ。
子どもをなんとかしてくれと各地から声が上がっているのに、何も手を打たないで首相の首をすげ替えることしか考えない日本の政府や政治家たち。
恥ずかしくないのか?