ミャンマーで日本人ジャーナリスト逮捕

takase222010-11-08

ミャンマーでは、軍事政権圧勝間違いなしの選挙が行われた。そこに日本人が取材中逮捕の報が飛び込んできた。
APF通信の山路徹さんが、タイからミャンマー密入国して捕まり、拘束されているという。APFとは、3年前にヤンゴンで殺された長井健司さんが契約していた通信社である。
山路さんとは旧知の仲だ。安全を祈る。
ただ、彼の今回の取材方法には大きな疑問を感じる。
数日前から、山路さんたちはツイッターでタイ・ミャンマー国境から写真を含むリポートを送ってきていた。
おととい夜にはこんなツイートが;
「明日は20年ぶりのビルマ総選挙。といっても外国メディアや選挙監視団の入国を一切拒否した、言わば軍政の茶番です。入るな!と言われれば、逆にどんな手段を使ってでも入り、取材し伝えるのが私たちの仕事。見ていて下さい、長井さん!」
また、
「ミヤワディからの情報によれば、本日4ヶ所で仕掛け爆弾が爆発する事件が発生しています。被害状況は不明ですが、明日の選挙当日にはもっと?危ない危ない、気をつけなければ。」
ともツイートしている。
http://twitter.com/yamajitoru?from_source=onebox
「明日はミヤワディに密入国しますよ」と実況中継しているようなものだ。
ミャンマーは、長井さん殺害に見られるように、ジャーナリストを敵視する政権である。
あまりにも危険ではないかと心配していた矢先の逮捕のニュースだった。
ミヤワディの地名を出しているし、国境にはスパイがうようよいるから、山路さんたちの居場所も軍事政権側は察知していたのではないか。
失礼ながら、ここまで時も所もあけっぴろげに公開して密入国したのは、捕まることを期待してのことかとさえ思ってしまう。
かつて、ベトナム戦争時代には、スクープを狙って、共産ゲリラ(ベトコン)に捕まるために「解放区」に入っていく外国人ジャーナリストがいた。当時、これはこれで一つの取材手法として認められていた。
今後の教訓にもなるので、解放されたら、山路さんには、ぜひ取材の意図と方法について明らかにしてもらいたい。
(なお、取材方法についての議論が、軍事政権が正当かどうかとは別の問題であることは言うまでもない)